「ニオイスミレ」はスミレ科スミレ属の多年草です。
「スイートバイオレット」と呼ばれることもあります。
その名の通り花からは強く良い香りが漂うため、古くから香水、ハーブティー、ワイン、お菓子作り、砂糖漬けなどに用いられてきました。
なお開花期は12〜5月で、花の色はすみれ色(紫色)が主流。
一部白やピンク色のものもあります。
また花の大きさは2cmほどと小さめです。
日本でもポットに入ったかわいいサイズのものが園芸店やホームセンターなどで簡単に手に入るでしょう。
「ニオイスミレ」の花言葉
「ニオイスミレ」の花言葉は「高尚」「秘密の愛(恋)」「奥ゆかしい」「控えめな美しさ」「謙虚」などです。
花言葉の由来は不明ですが、その気品ある香りや花の姿からきている可能性は高いでしょう。
あるいは普通のスミレの花言葉である「謙虚」や「誠実」と同じルーツを持っている可能性があります。
これらの花言葉は、スミレが道端で慎ましやかに可憐な花を咲かせていることからきているようです。
ちなみに「ニオイスミレ」の分布域はヨーロッパ、西アジア、北アフリカなど。
特にヨーロッパでは理想的な女性の一要素である「謙虚さ」や「誠実さ」の象徴ともされており、聖母マリアと結び付けられることがあります。
このことからも、「ニオイスミレ」を贈る相手としては謙虚さと美しさを兼ね備えた女性などがふさわしいでしょう。
ただし香りが強い花であるため、贈る相手や状況は選びます。
「ニオイスミレ」の豆知識
「ニオイスミレ」は寒さに強い一方、暑さには弱いです。
よって日本で栽培するなら木陰に置く、台により地面からの熱を受けないようにするなど、夏の暑さをしのぐための対策が必要となるでしょう。
繁殖力は高いので、環境さえ整えてやれば安定して増やすことができます。
また日本において「ニオイスミレ」は19世紀半ばに西洋から伝わった舶来品であり、在来種のタチツボスミレなどと比べると歴史は浅いですが、海外においては古来より人との関わりが深い花で、例えば古代ギリシャのアテネ(アテナイ)は「ニオイスミレの都」と呼ばれていたなどといった記録が残されているそうです。
また現代においては安価な合成香料に押されることもありますが、依然として香水や化粧品などの原料に使われていますし、押し花、コサージュ、アロマテラピーなどといった用途にも人気。
なお花だけでなく葉の方も、一部地域では高級な香水の原料になるそうです。
まとめ
「ニオイスミレ」は「スイートバイオレット」と呼ばれることもあるスミレの仲間です。
その名の通り良い香りを漂わせるため、古くから香水の原料などとして使われてきました。
花言葉は「高尚」「秘密の愛(恋)」「奥ゆかしい」「控えめな美しさ」「謙虚」など。
謙虚で美しい女性にはぴったりの花であるほか、ヨーロッパにおいては聖母マリアと結び付けられることもあります。