歌謡曲でも知られる「イエライシャン(夜来香)」は、ガガイモ科テロマス属の蔓性の常緑樹です。
中国固有種で、インド、インドシナにも分布が見られます。
花は黄色の星形で、芳香があり特に深夜に強く香ります。
花期は5月から10月です。
今回は、「イエライシャン」の花言葉について解説します。
「イエライシャン(夜来香)」の花言葉
「高貴な心」といいます。
周囲を満たすほどの強い香りから付いた花言葉です。
高貴な人の雰囲気は、香りのように周囲を圧倒するものです。
振る舞いが上品で心根が気高い人へ贈るのに向く花言葉です。
貴族的な魅力を持つ俳優へのファンレターに添えても良いでしょう。
高級感のあるフォーマルドレスのブランドイメージにも使えます。
自宅に飾り、心の気高さを意識するのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、下品である事が万人の本音で、上品な人は全員無理していると考える人です。
違う世界がある事を説明するのは、大変な事なので、時間がない時はやめておきましょう。
「イエライシャン(夜来香)」の豆知識
「イエライシャン」は、「夜来香」の中国語読みです。
「来」は「移動」を意味するだけでなく、「発生する」という意味でも使われます。
このため「夜来香」は、「夜に香りが発生する」となり、深夜に強く香る性質を表しています。
第二次大戦中から戦後にかけて大ヒットした歌謡曲『夜来香』で歌われている花は、この花がモデルです。
ただ、昼間は視覚に訴え、夜は嗅覚に訴えて受粉のための虫や動物を呼び寄せるというのは、生存戦略としては有り触れたものです。
このため、夜に香る性質を持つのは、「イエライシャン」だけではありません。
同じ「夜来香」という別名が付いた花に「チューベローズ」があります。
どちらが歌に扱われた花か混乱しそうですが、チューベローズの開花時期は夏で、歌の季節の春と明確に異なります。
他に「イエライシャン」と間違えられやすいものに「夜香花(ヤコウカ)」があります。
この時点で充分混乱しやすいのですが、更に2013年に「夜来香(「イエライシャン」)」というバラの園芸品種が、日本の園芸家によって作出されています。
まとめ
「イエライシャン」は香りだけでなく、姿も特徴的な花です。
花言葉を知り、興味を深めれば、様々な歴史にも触れられるでしょう。
花を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。