「ミヤマスミレ(深山菫)」は、スミレ科スミレ属の多年草です。
北半球北部の温帯から亜寒帯地域に分布し、国内では北海道から九州の山地で、明るく、やや湿り気のある草地に生育します。
花は花弁5枚で上2枚と下3枚で向きが変わり、色は濃紫色、花期は5月から6月です。
今回は、「ミヤマスミレ」の花言葉について解説します。
「ミヤマスミレ(深山菫)」の花言葉
「誠実」「あどけない恋」といいます。
良い意味の花言葉ですが、意味が狭いため誰かに贈る時は意図を詳しく伝えるか、他の花と合わせとより良いでしょう。
「誠実」
「スミレ」類にしばしば見られる花言葉です。
スミレの名は、花の形が墨入れという直線を引く大工道具に似ていから付いたとされます。
真っ直ぐな線を誠実さに喩えた、というのが1つ目です。
もう1つは、ギリシャ神話に由来があります。
あるとき太陽神「アポロン」は、「イア」という美しい娘に恋しました。
求愛されたイアでしたが、彼女には既に婚約者がいました。
断ればどんな仕返しをされるか分からないと思ったイアは、月の女神「アルテミス」に祈り、スミレの花に変えて貰ったのです。
このイアの婚約者への誠実さも、花言葉と合います。
約束を決して違える事がなく、相手を誤解させて騙す事もなく、何事にも真正面から取り組む人へ贈るのに向きます。
浮気をしたことが無いのは勿論として、不安に思わせる振る舞いもない恋人にも合うでしょう。
見えない部分まできちんと仕上げられ、耐久性も履き心地も抜群な靴メーカーのシンボルにもできます。
スマホの待ち受けにして、自分がどこかでごまかしをしていないか、自分に問いかけるきっかけにしても良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、相手の為に優しい嘘をつく人です。
悩んだ末、やはり本当の事を伝えるのが誠実な人です。
「あどけない恋」
小さく可愛らしい花の姿から付いた花言葉です。
「あどけない」とは、無邪気だったり、する事が幼いなど、主に子供に使う表現です。
普通、大人同士にはあまり向きません。
一方、思春期は、子供あつかいを嫌がるので、やはり合いません。
幼児期の子供の写真などに添えるのが丁度良いでしょう。
「ミヤマスミレ(深山菫)」の豆知識
「ミヤマスミレ」の名は、山深い場所または、単に山に生えるスミレという意味です。
学名を「ヴィオラ・セルカーキ(セルカーク氏のスミレ)」といいますが、「セルカーク」が誰であるかについては2つの説があります。
1つはスコットランドの船乗り「アレキサンダー・セルカーク」です。
彼は小説『ロビンソン・クルーソー』のモデルで、無人島への漂流というモチーフが、人里離れた場所に生える性質と合います。
もう1つの説は、スコットランドのセルカーク州領主「セルカーク伯」で、彼の領地が「ミヤマスミレ」の生息域を含む事が由来です。
まとめ
高山で見かける「ミヤマスミレ」は目に鮮やかで美しいものです。
花言葉を知れば、より好ましく感じられるでしょう。
花との距離を近づけてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。