「ネジバナ(捩花)」は、ラン科「ネジバナ」属の多年草です。
日本原産で、ユーラシア大陸東部の亜寒帯から温帯に分布し、芝生や土手、公園などにも見られます。
花は花茎に密着するように付き真横に咲きますが、花茎が捻れているため、花も螺旋階段のように茎を囲みます。
花期は4月から8月です。
今回は、「ネジバナ」の花言葉について解説します。
「ネジバナ(捩花)」の花言葉
「思慕」があります。
これは、『小倉百人一首』の「河原左大臣」の和歌『陸奥(みちのく)のしのぶもぢずり誰ゆえに乱れむと思ふ我ならなくに』が元になった花言葉です。
意味としては、「陸奥産の捻れ模様の衣のように心乱れているのは、自分のせいではなく、あなたのためです」となります。
この「もぢずり」が、「ネジバナ」の別名です。
恋の告白に向く花言葉です。
遠距離恋愛などで、なかなか会えない恋人にも良いでしょう。
自宅に植え、片思い相手との恋の成就を願掛けするのにも使えます。
この花言葉が合わないのは、恋愛感情のない異性です。
由来も含め、恋のイメージが強いため、誤解される可能性が非常に高まります。
また、しばらく逢えていない恋人といっても、あなたが意図的に逢わないだけの場合、相手の不満を増幅させるだけです。
一方、同居していつも顔を合わせる配偶者に贈ると、「別の人の事だろうか」と不審がられます。
「ネジバナ(捩花)」の豆知識
「ネジバナ」の名前の由来は、「捩れた花」から来ています。
「捩れ」と「捻れ」はどちらも「ねじれ」で、明確な意味の違いはありません。
語源としては「捩れ」は、「犬」が「戸」の下を、身体をねじ曲げて通る様子で、「戻」との重複を避けるために手偏を付けたとされます。
一方、「捻れ」は、「今」が覆い含む意味で、「心」がそれに包まれたもの、これを手で操る意味で捻るという意味になったとされます。
別名の「モジズリ(捩摺)」は、「シノブ」という植物を布に擦り付けて、土台の石に刻んだ模様を浮かび上がらせる版画のような染め方を意味します。
「ネジバナ」が、その模様を思わせる形をしている事から付いた名前です。
まとめ
「ネジバナ」は一目見ると忘れられないような特徴的な花です。
花言葉を知れば、その深い歴史や、昔の人の感性に触れる事も出来るでしょう。
花を多面的に見せてくれる花言葉を、是非参考にして下さい。