「アポイトリカブト」という花をご存じですか。
北海道の日高山脈のみに分布しているキンポウゲ科トリカブト属の植物で、夏に青紫色の頭巾をかぶったような花を咲かせます。
生育しているアポイ岳からこの名前が付きました。
可憐な見た目ですが、「ドクウツギ」や「ドクゼリ」と並ぶ日本三大有毒植物である「トリカブト」の仲間です。
今回はそんな「アポイトリカブト」の花言葉について詳しく見ていきましょう。
「アポイトリカブト」の花言葉「騎士道」
「アポイトリカブト」は「トリカブト」と同じ花言葉が使えます。
ひとつは「騎士道」で、これは花の形が騎士の被る兜に似ているためこの花言葉が与えられました。
「トリカブト」は毒の恐ろしさが喧伝されますが、上品な見た目から園芸種や活け花としても人気があります。
背筋を伸ばしたように凛と風に揺れるさまは確かに騎士の誇りを思わせます。
「アポイトリカブト」の花言葉「人嫌い」
「トリカブト」には「人嫌い」という変わった花言葉も付けられています。
これは「トリカブト」の花が人の世を避けて生活する僧侶の頭巾のように見えるところから付けられました。
「トリカブト」は傷ついた手で触れただけで中毒に至ることもあるため、人に避けられるところも「人嫌い」という花言葉に繋がったのかもしれません。
「アポイトリカブト」の花言葉「復讐」
「トリカブト」の持つ致死性の高い毒から「復讐」という恐ろしい花言葉も付けられました。
「トリカブト」は根を中心にアルカロイド系の有毒成分を持ち、誤って食べてしまうと嘔吐や呼吸困難を起こし、最悪の場合死に至ります。
人にプレゼントするには向かない花ですし、また自宅で飾る際にも手袋をするなど十分注意してください。
「アポイトリカブト」の花言葉「栄光」
「トリカブト」には「栄光」というポジティブな花言葉も付けられています。
花の姿が兜をかぶって凱旋する騎士のように見えるところからこの花言葉が付けられました。
またアイヌやエスキモーは「トリカブト」の毒を矢に塗って獲物を仕留めるのに利用していました。
大きな獲物を持って帰る狩人はまさに「栄光」に包まれていたことでしょう。
まとめ
その毒性にさえ気を付ければ、涼し気な花が目を楽しませてくれる「アポイトリカブト」。
北海道の日高山脈のみでしか見られない希少な花ですが、見かけた時はぜひその凛とした姿を楽しんでみてください。