「ヌスビトハギ」という花をご存じでしょうか。
萩によく似た花と姿をしていますが別の植物で、中国、朝鮮半島、台湾、日本原産のマメ科ヌスビトハギ属の多年草です。
今回はそんな「ヌスビトハギ」の花言葉について、詳しく見ていきましょう。
「ヌスビトハギ」の花言葉「略奪愛」
「ヌスビトハギ」の花言葉は「略奪愛」です。
これはもちろん「ヌスビトハギ」の泥棒のイメージから採られました。
小さく目立たない萩によく似た花を付けるこの植物にどうしてこんな物騒な名前が付いたのかには諸説ありますが、ひとつはつま先立ちで歩く泥棒の足跡と実の形が似ているからというもの。
もうひとつが俗に「引っ付き虫」と呼ばれる花の後にできる莢が、人知れず付いてくる泥棒のようだからというもの。
似ているからとはいえ、少しかわいそうになるネーミングです。
「ヌスビトハギ」の花言葉「内気」「内気な愛情」
「ヌスビトハギ」独自の花言葉以外にも、「ハギ」の花言葉を使うこともできます。
「内気」や「内気な愛情」という花言葉は俯くような枝葉と小さく控えめに咲く花の姿から来ています。
古より恋の歌によく歌われた「ハギ」は、あなたの秘めた思いにそっと寄り添ってくれるはずです。
「ヌスビトハギ」の花言葉「思案」
「ヌスビトハギ」の俯くように枝垂れるようすが考え込んでいるように見えることから「思案」という花言葉も付けられました。
しかし「ヌスビトハギ」は繊細な「ハギ」のイメージに反してなかなか強かな植物。
小さな空き地や道端でも生育することができ、また「引っ付き虫」の莢は洗濯しても落ちないほどしっかり絡みつく形をしています。
多年草なので冬に枯れたように見えても根が残っていれば毎年芽吹きだしますので、あまり増やしたくない場合はこまめにお手入れをしてください。
「ヌスビトハギ」の豆知識
「ヌスビトハギ」の莢である「引っ付き虫」は曲がった鍵状の毛を持っていて、これがマジックテープのように繊維に絡まりくっ付いてきます。
秋の野原には他にも「オナモミ」や「ヤエムグラ」など同様の手段を用いて種を散布する植物がたくさん。
これは洗濯してもなかなか取れませんが、軍手などで撫でると簡単に取り除くことができます。
軍手がない時にはウエットティッシュでも代用できますのでぜひ試してみてください。
まとめ
「ヌスビトハギ」は雑草としてあまり観賞する人がいない植物ですが、その莢の「引っ付き虫」に困らされた思い出がある人は多いのではないでしょうか。
もし秋のお出かけで「引っ付き虫」に好かれたら、「ヌスビトハギ」の花言葉を思い出してみてくださいね。