「ハナシノブ(花忍)」は、「ハナシノブ」科「ハナシノブ」属の多年草です。
日本固有種で九州に2000個体ほどしかなく、国内希少野生動植物種に指定されています。
花は菱形の花弁5枚で、薄い青紫色、花期は6月から8月です。
今回は、「ハナシノブ」の花言葉について解説します。
「ハナシノブ(花忍)」の花言葉
「落ちぶれる」「あなたを待つ」「愛を持っています」「ここに来なさい」などがあります。
比較的良い意味の言葉ですが、悪い意味の言葉も混じるため贈る時は意図を明らかにしましょう。
尚、生体を贈るのは栽培品種に限り、野生個体は絶対採取してはいけません。
「落ちぶれる」
「ハナシノブ」の名前から、「表舞台から落ちぶれ、今は世を忍ぶ暮らし」と連想した花言葉です。
絶滅危惧種になった現状とも合います。
一方、壇ノ浦から落ち延びた、平家の武士達が、阿蘇で目にしたというイメージにもなります。
落ちぶれるという言葉は悪い意味ですが、人間、いつまでもピークの満月ではいられません。
むしろ絶頂の最中に終わってしまう方が、心を残し悲劇的でしょう。
問題は、上がり下がりの角度です。
急すぎれば心が追いつかず苦しいだけです。
誰かに贈るには向きません。
創作で、元貴族である事を隠しているキャラの伏線などに使えます。
「あなたを待つ」
「ハナシノブ」の名と、「偲ぶ」をかけた花言葉です。
偲ぶという言葉は、亡くなった人だけでなく、遠く離れた人や場所を思い慕う意味になります。
同じ由来で「お待ちしております」という花言葉もあります。
待つのは不安なものです。
いつ来るのか、本当に来るのか、こちらが何か間違えていないか、そんな考えが浮かびます。
一方、待たせる方はそこまで気にしません。
待たせる側に、不明な要素が何もないからです。
無論、相手に対する好意があれば、気持ちを慮って辛い気持ちになります。
ですが、立場が下の取引先相手などになると、気にも留めないでしょう。
あなたを大事に思っている人へ、会いたい気持ちを伝えるのに向く花言葉です。
相手の側に気持ちがないと、苛つかせるだけで無意味です。
「愛を持っています」
こちらも「偲ぶ」というイメージから付いた花言葉です。
同じ由来で「情けを待つ」という花言葉も付いています。
愛は与えるものとは言いますが、人間は神ではないため、何もリアクションなしで続けられる程強くはありません。
愛には愛を返し、情けには情けを返さなければ、先細りしていきます。
愛する人へ、少々甘えたい時、贈るのに向きます。
当然、あなたからも十分愛を贈っている事が前提です。
「ここに来なさい」
偲んで待つイメージから一歩進んだ花言葉です。
「ハナシノブ」が世界で阿蘇にしか生えず、見たいなら現地に行くしかない事も意味が合います。
勿論、盗掘するような輩には言っていません。
「早くきて」「来て下さい」も同じ由来で付いています。
人を呼びつけるのは、よくよくの事です。
人が動く時、多くのコストが発生します。
移動の労力だけでなく、その時していた仕事が途中になってしまいます。
勤務外なら、プライベートな時間を削る事になるのです。
来て貰った時は、心からの感謝を持たなければ、やがて「聞こえないふり」で対応されるようになるでしょう。
絶縁までもう一歩です。
愛する人へ贈り、来て欲しい気持ちを伝えるのに向く花言葉です。
まとめ
「ハナシノブ」は美しい花です。
花言葉を知れば、奥ゆかしい雰囲気も感じられるでしょう。
花との距離を一層近づけてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。