「ヘレニューム」(またはヘレニウム)は、キク科ダンゴギク属の多年草です。
北アメリカ原産で、多数の品種が作られ、園芸用に流通しています。
花は一重のキクですが、やや花弁(舌状花)が下に倒れ気味で、中央の丸い筒状花が付きだして見えます。
色は暖色系で赤から黄色や複色、花期は6月から10月です。
今回は「ヘレニューム」の花言葉について解説します。
「ヘレニューム」の花言葉
「寛容な心」「善良な家風」「派手」「涙」といいます。
大半は良い意味ですが、悪い意味も混じるため、贈る時は意図を正しく伝えましょう。
「寛容な心」
団子鼻のようで少し不格好なところと、明るい色合いから、明るく人の良い親戚のおじさんといったイメージから付いた花言葉です。
「上機嫌」という花言葉も付いています。
常に機嫌が良く、そうそう腹を立てたりしない人へ向きます。
この花言葉が合わないのは、自分の気分次第で怒る人です。
これでは、他の時間がどんなに上機嫌でも、怒る前フリにしか見えません。
「善良な家風」
見習うべき良い家風というより、家族全体笑顔が絶えなず、雰囲気が良いというイメージから付いた花言葉です。
家族仲が良く、招かれても温かい気分になれる友人へ贈るのに向きます。
別名が「ダンゴギク」なので、コタツにあたってお団子を食べる姿でも充分イメージに合います。
この花言葉が合わないのは、もてなしが良くても家族の誰かへ極端に負担がかかっている場合です。
昔はともかく、今はそれを善良とは言いません。
「派手」
キク科の花は、スマートなものも多いですが、「ヘレニューム」は立体的で色も濃いめ。
そんなところから付いた花言葉です。
ファッションセンスやメイクなどが、派手でゴージャスな友人へ贈るのに向きます。
金遣いの意味で、暮らしぶりが豪華な人にも合うでしょう。
この花言葉が合わないのは、ファッションにお金をかけていても、落ち着いてシックなイメージのある人です。
地味だと思って迂闊に助言すると、恥をかくので気を付けましょう。
「涙」
「ヘレニューム」の語源は「ヘレネー」で、古代ギリシャ時代の「トロイア戦争」の引き金になったとされる美女の名です。
ある時、女神達が自分の美しさを競う事になり、その審判に選ばれたのがトロイアの王子「パリス」でした。
女神達はパリスに賄賂を送りましたが、彼が選んだのは女神アフロディーテが提示した「世界一の美女」でした。
審判に勝ったアフロディーテは、言葉通りに約束を実行し、こともあろうにスパルタ王の妻だったヘレネーとパリスの縁を結んでしまいました。
一国の王子が他国の王妃を奪い、その後返すのを渋った事で当然外交問題に発展し、トロイア戦争を経て、結局ヘレネーとパリスの間は引き裂かれました。
こうして運命に翻弄されたヘレネーが流す涙のイメージから付いた花言葉です。
涙から「ヘレニューム」が生まれたという説もありますが、アメリカ原産である事を考えると、かなり後年の後付けでしょう。
同じ由来で「絶望の恋」「恋の望み」があります。
失恋などで悲しみに沈む友人へ贈るのに向く花言葉です。
嬉しい場面には、水を差すようで合いません。
まとめ
「ヘレニューム」は個性的で可愛らしい花です。
花言葉を知れば、更に興味深く眺められるでしょう。
花がより深く見えてくる、花言葉を是非参考にして下さい。