「ヌルデ(白膠木)」はウルシ科ヌルデ属の落葉小高木です。
「フシノキ」「カチノキ」「カツノキ」「シオノキ」「ヌルデモミジ」などの別名で呼ばれることもあります。
古くから人との関わりがある木のひとつであり、我が国最古の歌集である「万葉集」にもその名を見ることができるほどです。
また今でも日本のほぼ全域で普通に見ることができますが、特に木が伐採された場所や空き地のような場所では頻繁に姿を見ることができます。
これは「ヌルデ(白膠木)」がパイオニアツリー(パイオニア樹木)であり、何もない場所で真っ先に芽吹くことができるという性質を持っているためです。
ちなみに開花期は8~9月で、その白く小さな花は花序(かじょ)と呼ばれる花の集まりを形作ります。
「ヌルデ(白膠木)」の花序は穂状のもので、長さは15~30cmほどです。
「ヌルデ(白膠木)」の花言葉
「ヌルデ(白膠木)」の花言葉は「肉親の絆」「意外な思い」「信仰」「知的」「華やか」「壮麗」などです。
これらの花言葉の由来についてはっきりとしたことは分かっていませんが、古くから生活や信仰などの分野で利用されてきた木であるため、その用途が花言葉に関係している可能性が考えられます。
「ヌルデ(白膠木)」の豆知識
「ヌルデ(白膠木)」からは五倍子(ごばいし)が採取可能です。
五倍子は「ヌルデ(白膠木)」の葉にヌルデシロアブラムシが寄生してできる虫こぶであり、タンニンと呼ばれる成分を豊富に含んでいます。
その使い道はお歯黒、皮なめし、染料、インクの原料など。
また「ヌルデ(白膠木)」の材は呪力を持つという考えもあったことから、彫刻、護符、木札などにも利用されてきました。
ちなみにウルシ科なので、葉や樹液などにはウルシオールというかぶれや発疹の原因になる成分が含まれていますが、その量はウルシほどではありません。
まとめ
「ヌルデ(白膠木)」は日本全国で普通に見られる木のひとつで、「フシノキ」「カチノキ」などとも呼ばれます。
パイオニアツリーでもあるため、特に空き地や森林の伐採跡などといった場所ではよく見られるでしょう。
開花期は8~9月で、花は白く小さなものが穂状に付きます。
花言葉は「肉親の絆」「意外な思い」「信仰」「知的」「華やか」「壮麗」など。
その由来についてはっきりとしたことは分かっていませんが、古くからお歯黒、皮なめし、染料、彫刻、護符などに利用されており、それが花言葉に影響を与えている可能性が考えられます。