「ツメレンゲ(爪蓮華)」は、ベンケイソウ科イワレンゲ属の多年草です。
海外では中国、朝鮮半島、国内では関東以西の本州、四国、九州に分布し、柔らかい岩場や崖、石垣、瓦屋根の隙間など生育します。
花期になると最大で30cm程の高さの花穂を立て、白い小花を多数咲かせます。
開花までは3年程かかり、実を結んだ後は枯れますが、途中で子株が育ち始めるため、竹のように群落が一斉に枯れる事はありません。
今回は、「ツメレンゲ」の花言葉について解説します。
「ツメレンゲ(爪蓮華)」の花言葉
「幸福」「誠実」といいます。
幅広い良い意味の花言葉なので、贈り物にも、多くの人が訪れるお祝いの会場に飾るのにも向きます。
葬儀に関しては向きませんが、仏教の信者であれば間違いになりません。
「幸福」
「ツメレンゲ」の葉が放射状に生える姿が、仏像や菩薩像の台座(蓮華台)をイメージさせる事から付いた花言葉です。
大きな成功や、結婚、出産など、幸せな事があった相手全般に贈るのに向きます。
家族の幸せを願って自宅に植えるのも良いでしょう。
この花言葉が合わない人は基本的にいません。
「幸福」は主観的な概念で、それ自体がその人にとって良いものから得られる感情を含むため、「自分には良いものではない」と拒絶する事は矛盾になります。
但し、仏教以外の宗教の敬虔な信徒で、「他教が決めた幸福は認めない」という人には向きません。
素直に引き下がりましょう。
「誠実」
仏典の1つである『華厳経』で、10の良い事の中に「不妄語(うそをつかない事)」が含まれます。
蓮華台に乗るような仏や菩薩は、教えを極めた側ですから、当然完璧な誠実さを持つのです。
そんなイメージから付いた花言葉です。
一方、真っ白い花を多く咲かせ、一度実を付けたらそのまま枯れる「ツメレンゲ」の姿からもイメージできます。
言葉に偽りがなく、行動も誠実な友人や同僚に贈るのに向く花言葉です。
正しい説明を売りにする中古車販売店のシンボルにも良いでしょう。
スマホの待ち受けにして、自分が理想とする通りに自分が正直であるか問い直すのにも使えます。
この花言葉が合わないのは、あなたが手酷く騙した事がある相手です。
誠実と不誠実は足し引き出来ません。
「ツメレンゲ(爪蓮華)」の豆知識
「レンゲ」とは、「ハス」や「スイレン」の事で、仏像や菩薩像の蓮華台にデザインされる花です。
「ツメレンゲ」は、その蓮華台のような姿と、多肉質で先が尖った葉が、獣の爪のようである事から付いた名前です。
レンゲと聞いて水を張る前の水田に咲く花を思い浮かべる人もいるでしょうが、あれは「レンゲソウ」で、「レンゲに似ている」として付けられた名です。
まとめ
「ツメレンゲ」はユニークで可愛らしい植物です。
花言葉を知れば、更に興味を持ち観察出来るでしょう。
花を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。