イヌカキネガラシはアブラナ科キバナハタザオ属の一年草です。
カキネガラシに似ていますが、特徴的な10cm程の大変長い実をつけます。
地中海沿岸地域から中央アジアを原産とし、日本には1912年宮城県松島で初めて採取されて以降、本州から南にかけて分布が確認されている帰化植物です。
ここでは、イヌカキネガラシの花言葉について解説します。
「イヌカキネガラシ」の花言葉
「恋の邪魔者」といいます。
同属のカキネガラシと花言葉は重複します。
イヌカキネガラシの「カキネ」は垣根を意味するところから、恋を遮る障害としてのイメージでしょう。
どんなに可愛らしく見えたとしても、恋人への贈り物としてはあまり良いイメージではありません。
もっとも、反対されたりライバルがいたり、多少の障害があった方が燃えるという人もいるので、相手によりけりです。
心理学的に言えば、手間をかけて手に入れたものの方が良いものと感じる傾向があるので、案外悪くはないのかも知れません。
創作において、恋のライバルキャラのイメージにはよく合うでしょう。
逆に初対面の挨拶や、さして関係が深くない相手、ビジネスの場などには、相性が悪い花言葉です。
「イヌカキネガラシ」の豆知識
イヌカキネガラシは漢字で犬垣根芥子と表記します。
垣根は幅広く生え広がる性質から生け垣に見立てられ、芥子は同じアブラナ科のカラシナとの類似で付けられたものです。
そして既にカキネガラシが存在するため、イヌが付いています。
イヌは形が似ているけれど性質が劣っていたり、単に区別のために使われたりする言葉で、動物の犬が元とも「否」を転訛させたものとも言われます。
意味はこのように合うのですが、実際のところは英語名を直訳したもののようです。
英語だと「インディアン ヘッジ マスタード」となります。
インディアンがどのんな意味で使われているかは分かりませんが、ヘッジの方は垣根や防壁などの意味になります。
ヘッジホッグがハリネズミなので、ただの区切りではなく明確に守る意図があるものです。
マスタードは外来語にもなっていますが、そのままカラシの意味です。
また、別名は「イースタン ロケット」です。
ロケットは宇宙ロケットと同じ綴りですが、イタリア語由来で糸巻きも意味するので、種を東洋の絹糸を巻く芯と見立てたのでしょう。
同じ植物も文化圏によって違った見え方がするものです。
まとめ
イヌカキネガラシはあちこちで見かける事が出来ます。
花言葉を知る事で、ただの雑草が可愛らしい花を咲かせている事に気づくのではないでしょうか。
日常の風景に色を増やしてくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。