「コウゾ」はクワ科「コウゾ」属(カジノキ属)の落葉樹です。
7世紀初頭に中国から紙と同時に材料として伝来し、各地で栽培された後に野生化して、現在では本州から沖縄の日当たりの良い山地で見られます。
山間の傾斜地などで栽培されますが、海外品が流通しており現在は減少傾向にあります。
花期は4月から5月で、6月頃が果期です。
今回は、「コウゾ」の花言葉について解説します。
「コウゾ」の花言葉
「過去の思い出」といいます。
紙は記録に欠かせないものです。
1000年以上の歴史を持つ「コウゾ」が、どれだけの人の思い出を書き留めたでしょう。
この花言葉を贈るのに合うのは、古くからの友人や肉親です。
昔から好きだったベテランの映画俳優へのファンレターに、「コウゾ」の便箋を使ってみるのもシャレています。
歴史ある会社の社員が持つ名刺に使ったり、オンラインストレージサービスのサイトデザインにあしらうのも良いでしょう。
日記帳やアルバムに使うのにも合います。
この花言葉が向いていないのは、付き合って間もなかったり、期間はあっても付き合いが薄い遠い親戚などです。
「一体何の事を言っているのか、気付かない部分を責めているのか、妙な頼み事をされるのか」と不安にさせるばかりです。
また、過去に思い出したくない事がある相手や、あなたがその相手に対して何か迷惑をかけていた、というような場合にも、蒸し返して気まずくなるため向いていません。
「コウゾ」の豆知識
「コウゾ」は紙の原料として使われますが、繊維が長く布を織るのに使われる事もありました。
「コウゾ」の紙は繊維が強く、和紙材料としても最高級品です。
江戸時代には、栽培を奨励する産業作物を表す「四木三草(しぼくさんそう)」の1つとされました。
四木三草の中身としては、「クワ(桑)」「ウルシ(漆)」「チャ(茶)」「コウゾ(楮)」で四木、「アイ(藍)」「ベニバナ(紅花)」「アサ(アサ)」で三草となります。
用途としては、クワは生糸を作る蚕の餌、ウルシは漆器、チャはお茶、アイは染料、ベニバナは染料・着色料・油、アサは繊維、そして「コウゾ」が紙です。
これらは諸藩の財源確保のため、藩の専売品として扱われる事も多い植物でした。
まとめ
日常生活の中で「コウゾ」の紙に触れる機会は、稀かも知れません。
花言葉を知っていれば、その時の事を印象深く記憶するかも知れません。
思い出を少し豊かにしてくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。