「卑下」とは自分を下げて見せる行為を表します。
「謙遜」のように、相手を上げるためのコントロールされた下げ方というより、卑屈さが相手に伝わってしまう、やり過ぎな振る舞いです。
「卑下」という花言葉の花は、目下の人の卑屈な態度を戒める時、贈って注意するのに向きます。
また、自分が「卑下」し過ぎていないか見つめ直す為、自宅に飾るのも良いでしょう。
「卑下」の花言葉を持つ花
「卑下」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「エニシダ」
マメ科エニシダ属の黄色い花です。
株を染めるように咲く明るく可愛らしい花ですが、フランスに暗いエピソードがあります。
昔、とある王国の王子が、後継者になるため、兄を暗殺しました。
希望がかなって王になった王子でしたが、良心の呵責から、結局身分を捨て巡礼者となりました。
そして、巡礼の旅に持って行った「エニシダ」の枝に、毎日懺悔を繰り返しました。
こうして彼は、自分を蔑んだまま一生を終えたという事です。
ここから付いた花言葉が、「卑下」です。
他の花言葉は「清潔」「豊穣」「恋の苦しみ」などです。
良い意味も悪い意味も混じりますが、カードで伝える言葉を限定すると誤解がありません。
「卑下」と似た意味の花言葉を持つ花
「卑下」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「ネナシカズラ(根無葛)」
ヒルガオ科ネナシカズラ属の一年草です。
花は白い鐘型です。
ただ、「ネナシカズラ」の特徴は茎の方にあります。
「ネナシカズラ」は、他の植物に茎を絡め、寄生根から養分を吸い取る寄生植物なのです。
葉緑素のない黄色く細い茎で絡みつき、養分をかすめ取る様子から「下賤」という花言葉が付きます。
他人に対して「下賤の輩」と言えば悪口でしかありませんが、自称なら「卑下」した事になります。
古い時代の価値観が含まれる言葉なので、現実の相手に対して絶対に使ってはいけません。
創作なら使い方次第です。
「エリカ」
ツツジ科エリカ属の総称です。
アイルランドの荒野を、「エリカ」がトゲだらけの藪となって覆う寂しげな風景から「孤独」「裏切り」「休息」という花言葉が付きます。
大切な人か自分の信念を裏切り、都会に居場所をなくし、荒野で後悔しながら独り暮らす、といったイメージです。
孤独な心を苛むのは、後悔と自分を「卑下」する言葉、という事で、近い意味になります。
他の花言葉は「良い言葉」「幸運」「博愛」「謙遜」などで、良い言葉と悪い言葉が混在しています。
まとめ
「卑下」という花言葉を持つ花は「エニシダ」です。
似た意味の花言葉を持つ花として「ネナシカズラ」「エリカ」があります。
悪い言葉になりやすいため、使う時は注意が必要です。