「黄色いスイセン(水仙)」は、ヒガンバナ科スイセン属(ナルキッスス属)の黄色花品種です。
スイセン属については、ヨーロッパ南西部を中心に、アフリカ北部、地中海沿岸、アジア中部原産で、原種が30種類ほど、1万種類以上の改良品種が作出されています。
花は花弁と萼片が合わせて6枚、中央にラッパ状の副冠がつき、横向きに咲きます。
花期は11月から翌年4月です。
今回は、「黄色いスイセン(水仙)」の花言葉について解説します。
「黄色いスイセン(水仙)」の花言葉
「うぬぼれ」「自己愛」「私のもとへ帰って」「もう一度愛して欲しい」といいます。
スイセンに共通する花言葉を含みます。
今ひとつ好ましくない言葉が並び、誰かに贈るのは難しいでしょう。
「うぬぼれ」
古代ギリシャ神話に由来のある花言葉です。
昔、「ナルキッソス」という美少年がいました。
その美しさからあらゆる者に愛されましたが、精霊「エコー」を冷たくあしらった事から、復讐の女神「ネメシス」に呪いをかけられてしまいました。
これにより、ナルキッソスは自分しか愛せなくなり、姿を写す泉から動けずやがて命を落としました。
その後に咲いたのが、スイセンの花だったのです。
「ナルシスト」の語源になった話で、この花言葉の由来です。
あまり良くない意味のようですが、実力が伴うプライドのある人へ贈るには向きます。
「自己愛」
こちらもナルキッソスの話が元になった花言葉です。
そのままではあまり良くない意味ですが、良い方向に解釈して、自分を大事にして運動や栄養バランスなど、健康によく気を使っている人へ贈るには良いでしょう。
「私のもとへ帰って」
これが「黄色いスイセン」固有の花言葉です。
やはり古代ギリシャ神話が由来です。
冥界の王「ハーデース」が、ある時、女神「ペルセポネー」に一目惚れし、冥界にさらって行ってしまいました。
その後、現場を訪れた母親の女神「デーメーテール」が見たのは、ペルセポネーが落とした「黄色いスイセン」だけだったのです。
彼女は娘を探し、世界中を駆け回りました。
ですが、どんなに世界をまわっても、冥界にいるペルセポネーが見つかる訳がありません。
この時のデーメーテールの悲痛な願いからついた花言葉です。
まだ心が残る、別れた恋人へ贈るなら意味は合いますが、良い反応が貰える事はほとんどないでしょう。
意味を広めに取って、貸し出し用の傘にワンポイントあしらうという使い方が出来ます。
長期出張する配偶者へ、無事に帰る事を願い贈るのも良いでしょう。
「もう一度愛して欲しい」
こちらもデーメーテールがペルセポネーを探す時の気持ちから付いた花言葉です。
尚、その後、2人は他の神の計らいで再会出来、この願い部分的ながらかなえられています。
古本屋や古着屋など、リサイクルショップのシンボルに合う花言葉です。
レトロ系ファッションアイテムのブランドイメージにも使えます。
この花言葉が合わないのは、初めて付き合う恋人です。
「別な人と間違えているのでは」と疑われ、余計なトラブルになるでしょう。
まとめ
「黄色いスイセン」は可愛らしい花です。
花言葉を知れば、そこにこめられた物語にも触れられるでしょう。
花をより深く見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。