ハーブの「ローリエ」としても知られる「ゲッケイジュ」(月桂樹)はクスノキ科「ゲッケイジュ」属の常緑樹です。
地中海沿岸原産とされ、ヨーロッパ全域、イギリス、アメリカにも伝わりました。
日本へは明治時代に持ち込まれた後、日露戦争の戦勝記念に日比谷公園に植えられた事がきっかけで、全国に広まりました。
4月から5月にかけて、黄白色の小さい花が群がるように咲き、果実は10月頃に黒紫色に熟します。
今回は、「ゲッケイジュ」の花言葉について解説します。
「月桂樹(ゲッケイジュ・ローリエ)」の花言葉
「栄光」「勝利」「栄誉」が共通する花言葉です。
これは古代ギリシャの競技会において、「ゲッケイジュ」で編まれた「月桂冠」が名誉を示す賞品とされた為です。
ハーブとして古くから使われていた「ゲッケイジュ」は、古代ギリシャ神話における太陽神アポローンの霊木とされました。
冠は古代ローマにおいて、衣裳に必須なものです。
そして「ゲッケイジュ」の冠は、身に付けるとりわけ名誉あるものだったのです。
何事か成し遂げた友人に対して贈るのに向く花言葉です。
逆に向いていないのは、何にも挑戦していない人でしょう。
敗者であれば、次の勝利を願って贈る事もできますが、挑戦する気がなくては始まりません。
「月桂樹(ゲッケイジュ・ローリエ)」の部分別花言葉
「ゲッケイジュ」には葉と花に別々の花言葉が付いていますので、見ていきましょう。
「月桂樹(ゲッケイジュ・ローリエ)」の葉の花言葉
「私は死ぬまで変わりません」があります。
常緑樹である性質から想像できますが、もう一つギリシャ神話に由来があります。
昔、太陽神アポローンが、恋の女神であるエロースをからかったところ、仕返しに手近な者に恋をする「金の矢」を打ち込まれてしまいました。
これにより川の神の娘ダプネーに恋をしたのですが、ダプネーには相手を嫌う「鉛の矢」が打ち込まれていました。
アポローンの求愛を拒み、逃げ切れないと考えたダプネーは父に頼んで、その身を「ゲッケイジュ」の姿に変えて貰ったのです。
アポローンは悲しみつつも、「ゲッケイジュ」の冠を作り、愛の証としたのです。
「死ぬまで」とありますが、ギリシャの神は不死なので、アポローンにとっては「永遠に変わらない」という意味になります。
ダプネーの気持ちが気にかかりますが、地中海の陽光を受けて育つ月桂樹の姿からすると、鉛の矢の効果は変身した時には切れたのでしょう。
結婚する時などに、相手に贈るのに向く花言葉です。
「月桂樹(ゲッケイジュ・ローリエ)」の花の花言葉
「裏切り」といいます。
これは「ゲッケイジュ」が黄色い花を付ける事が由来です。
黄色はキリスト教におけるイスカリオテのユダのイメージカラーです。
イスカリオテのユダは、師であるイエス・キリストを売り渡した事から、裏切り者の代表格とされており、この花言葉になったのです。
この花言葉は、現実世界で誰かに対して使うようなものとは言えません。
創作で、裏切るキャラのイメージにしたり、ミステリーの犯行動機にするなどの使い方は出来るでしょう。
まとめ
「ゲッケイジュ」は古い歴史を持つ植物です。
花言葉を知っていれば、より興味を持ち接する事が出来るでしょう。
植物を多面的に見せてくれる花言葉を、是非参考にして下さい。