「ハルジオン(春紫苑)」は、キク科ムカシヨモギ属の多年草です。
北アメリカ原産で、東アジアに帰化しており、日本には大正時代に園芸植物として渡来した後流出しました。
道端や空き地でよく見られます。
花の姿は一重のキクで、細い白またはピンクの花弁(舌状花)が黄色い筒状花の周りに密に生えます。
花期は5月から7月です。
今回は、「ハルジオン」の花言葉について解説します。
「ハルジオン(春紫苑)」の花言葉
「追想の愛」「さりげない愛」があります。
意味が合う相手への贈り物に向きます。
お祝いなどの場では、意味が曖昧になりあまり向きません。
「追想の愛」
「ハルジオン」の名前の元になった「シオン」には、「遠くにある人を思う」という、近い意味の花言葉が付いています。
これは、『今昔物語』に由来があります。
とある兄弟が父を亡くしました。
2人は墓参りを続けていましたが、兄は次第に負担に感じるようになり「ワスレグサ」を植え、その通り父を忘れていきました。
弟は「シオン」を植えました。
シオンには、ものを忘れさせない力があると考えられていたのです。
ここから、「ハルジオン」にも、「追憶の愛」という花言葉が付いたのです。
もう1つの由来として、俯いた蕾が、遠い愛する人を思い出しているように見える、というものもあります。
かつて自分を愛してくれた、亡くなった両親や祖父母にお供えするのに良い花です。
但し、お墓から帰る時には忘れず持ち帰り、生えている「ハルジオン」があれば、他の草と同様きちんと抜きましょう。
「さりげない愛」
有り触れた花である事と、愛のイメージがあるピンク色から付いた花言葉です。
恋人や配偶者に贈り、さりげなく愛情表現するのに向きます。
食卓に飾り家族への愛を伝えるのも良いでしょう。
従来品とそれほど違わない姿なのに、人間工学を意識して使いやすい調理器具の商品イメージにも出来ます。
スマホの待ち受けにして、他人への愛情の意味で、人に親切にしてみるのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは交際が始まった直後の恋人です。
そこは、真正面から愛情表現する時期です。
「ハルジオン(春紫苑)」の豆知識
「ハルジオン」は、春に咲く「シオン」に似た花という由来で付いた名です。
今は白い花が主ですが、日本に持ち込まれた当初はピンク(薄紫)だったため、よりイメージが近くなります。
地域によっては「貧乏草」という不名誉な別名が付いていますが、「貧乏な人の家の庭にも生える」「金持ちの手入れが行き届いた庭には生えず、人も雇えず自分も忙しい貧乏人の庭には生える」などが由来とされます。
ここから、「花を摘むと貧乏になる」との迷信もありますが、気にする必要はありません。
先の由来では、金持ちの方が徹底して抜いているので、既に迷信と矛盾しています。
まとめ
「ハルジオン」はどこにでも生え、雑草として疎まれる事も多い花です。
花言葉を知れば、雑草以外の面にも気づけるでしょう。
花を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。