「ナヨクサフジ」はマメ科ソラマメ属の蔓性の一年草です。
ヨーロッパ原産で、18世紀に飼料などにする目的に北アメリカで栽培されました。
日本にも緑肥として導入されましたが流出し、1943年に帰化が報告され、現在は全国の河川敷や道端で見られます。
花は紫色の蝶形花で、花期は4月から7月です。
今回は、「ナヨクサフジ」の花言葉について解説します。
「ナヨクサフジ」の花言葉
「世渡り上手」といいます。
蔓性で色々なものに絡みついて生きる要領の良さから付いた花言葉です。
また、向こうとこちらを蔓で繋ぐ様子は、橋を「渡す」イメージになります。
そしてもう1つ、外来種として認識されながら、酪農などに有用で代わる物がないため結局使い続けられ、ジワジワ生息域を広げている現状とも意味が合います。
人に好かれやすく、トントン拍子で出世して実力以上に良いポジションにいられる友人に対して贈るのに向く花言葉です。
下手に出世せず、敵が少なく発言力はある立場を手に出来ている同僚にも向きます。
周りの人と上手くやれず、居心地の悪い思いをしがちな時、「ナヨクサフジ」を眺め、自分に足りていないものを問い直す時間を持つのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、実力がしっかりあって、努力で今のポジションを維持している人です。
努力を認めない侮辱と取られるでしょう。
一方、裏で努力しているけれど、世渡り上手で出世したように装う人については、贈って問題ありません。
彼が見せたい姿は「世渡り上手」の方です。
「ナヨクサフジ」の豆知識
「ナヨクサフジ」は、漢字で「弱草藤」と書きます。
これは全体的に「クサフジ」に似て、茎は柔らかい事から付いた名前です。
「弱」を「なよ」と読ませる他の例に「弱竹(なよたけ)」があります。
知られるものとして、『竹取物語』のかぐや姫が「なよ竹のかぐや姫」と名付けられました。
「ナヨクサフジ」の英語の名前は「ヘアリーベッチ(毛のような豆の蔓)」です。
他に、「ウィンター(冬)ベッチ」「サンド(砂)ベッチ」「ウーリイ(羊毛)ベッチ」など、様々に呼ばれています。
外来種としては、「産業管理外来種」に指定されています。
飼料や緑肥などの用途はあり有用なのですが、外部に広まってしまうと生態系に被害が出る可能性があるので、管理する必要がある植物という事です。
「ナヨクサフジ」の名前とは裏腹に、強かな植物と言えます。
まとめ
「ナヨクサフジ」は草としての存在感が強い植物です。
花言葉を知れば、その複雑な形の可憐な花を意識する事も出来るでしょう。
風景に色を足してくれる花言葉を、是非参考にして下さい。