夏の果物として人気の高い「ナシ(梨)」はバラ科「ナシ」属の落葉樹の総称です。
幾つかの種類がありますが、一般的には「和なし」を指します。
中国原産で、日本では本州から九州にかけて分布します。
花は通常白で数輪まとまって咲き、花期は4月です。
今回は、「ナシ」の花言葉について解説します。
「ナシ(梨)」の花言葉
「和やかな愛情」「情愛」「なぐさめ」などがあります。
愛情溢れるよい意味が揃うため、贈り物に向きます。
逆に、形式的な挨拶などには距離が近すぎて合いません。
「和やかな愛情」
「ナシ」の、酸味もなく甘い果実を付ける性質から付いた花言葉です。
穏やかで愛情溢れる友人や配偶者に贈るのに向きます。
肌に優しく痒くならない下着類のブランドイメージにも使えます。
「ナシ」を食べて、人に愛情を持って接する事を心がけるのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは恋人です。
判断するにはもう少し時間が必要です。
「情愛」
こちらも果実の甘さから付いた花言葉です。
一方、おいしい果実を作るために、たっぷりとかけられた愛情のイメージとも繋がります。
強い愛情を感じている、恋人や配偶者に贈るのに向きます。
この花言葉が合わないのは、恋愛感情を持たない相手です。
愛情はフラットな場合にも一応当てはまりますが、情愛になると恋愛の意味へ明確に寄ります。
「なぐさめ」
木に限った花言葉とされる事もあります。
この「なぐさめ」は、泣いている人を落ち着かせるという意味ではなく、音楽や演劇などで心を楽しませるという意味が元になります。
「慰安」「安楽」「愉快」も同じニュアンスで付いています。
花言葉の由来になったのは、中国の王朝「唐」の皇帝「玄宗」です。
彼は音楽や演劇に造詣が深く、宮廷で弟子を育てましたが、その場所が「ナシ」の園だったのです。
歌舞伎界の事を「梨園(りえん)」と呼ぶのは、これを真似て江戸時代に言い始めたのが始まりです。
芸達者で人を喜ばせる事が出来る友人などに贈るのに向きます。
由来は気にせず、そのまま落ち込んでいる人に贈り、元気づける事に使っても間違いではありません。
「ナシ(梨)」の豆知識
名前が短い「ナシ」の名前の由来は数多く、中心部が酸っぱい「中酸(なかす)」、果肉が白い「中白(なかしろ)」「色なし」、味から「甘し」、漢語の「梨子(らいし)」など、諸説あります。
また、「無し」に通じる事から縁起をかついで「ありのみ」と呼ぶ事もありました。
これはイカの「するめ」を「あたりめ」と呼ぶのと同じ理屈です。
まとめ
果物として愛される「ナシ」ですが、花も美しく、木にも由来がある奥深い植物です。
花言葉を知れば、単なる果物以上に、様々に興味を広げられるでしょう。
植物を多面的に見せてくれる花言葉を、是非参考にして下さい。