生け垣などに利用される「ツルマサキ」は、ニシキギ科ニシキギ属の蔓性常緑樹です。
海外では中国、朝鮮半島、フィリピン、国内では全域に分布し、樹木や岩を這い上がる形で生育します。
這い上がる際は付着根を出して宿主に貼り付きますが、宿主から栄養を吸い取る寄生植物ではなく、自力で光合成して栄養を作る着生植物です。
花は淡黄緑色で、花期は6月から7月です。
今回は、「ツルマサキ」の花言葉について解説します。
「ツルマサキ」の花言葉
「気長に努力」といいます。
蔓性の「ツルマサキ」は、自力で幹を立てて伸びる事はあまりありませんが、岩や他の木にしがみついて、ジワジワ上がって行く事ができます。
やがて、すっかり絡みついて1本の樹木のようになったり、塀をすっかり埋め尽くすなどの成長を見せるところから付いた花言葉です。
すぐに結果は出せないけれど、コツコツ努力を積み重ねる根気強さを持つ友人や同僚、後輩などに贈るのに向く花言葉です。
勉強を嫌がる子供や教え子に、学校の勉強は全ての知識の入り口であり、将来の可能性をずっと広げてくれる事を諭しつつ贈っても良いでしょう。
満期までが長い積立預金商品などの宣伝イメージにも使えます。
自宅に植え、成長を見守りながら、自分が今努力している事の達成度を振り返るのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、我慢と努力を勘違いしている人です。
我慢する先に何か目標がないなら、それは努力とは言えません。
「ツルマサキ」の豆知識
「ツルマサキ」は「蔓柾」と書きます。
蔓性で「柾(マサキ)」に似ている事から付いた名です。
確かに花や葉は似ていますが、マサキの方は普通に樹木として木立を作り、木材にもなります。
マサキの語源は、常緑を意味する「真青木(マサオキ)」が転訛したという説、挿し木し易い「芽挿木(メサシキ)」という説、真っ直ぐ伸びる「正木(マサキ)」説、竹などで作る垣を意味する「籬木(マセキ)」説、その垣の間を塞ぐ「間塞(マフサギ)」説など、多くの説があります。
まとめ
「ツルマサキ」は、それだけを植えて鑑賞するというより、樹木に這わせて雰囲気を出したり、柵に絡めて生け垣にするなどの用途が多く、風景に溶け込み、見過ごしやすい植物です。
花言葉を知れば、その存在に気づき、植えた人の気持ちにも思い至れるでしょう。
風景の解像度を上げてくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。