「ツクバネ」はビャクダン科「ツクバネ」属の落葉樹です。
海外では中国、日本では本州から九州にかけて分布し、山地のやや乾いた場所に生育します。
光合成もしますが、スギやモミなどにも寄生する、半寄生の性質を持ちます。
雌雄異株で花色は淡緑色、花期は5月から6月です。
果実は直径1cm程の楕円ですが、先端に3cm程の4枚の苞が付きます。
今回は、「ツクバネ」の花言葉について解説します。
「ツクバネ」の花言葉
「愛情」といいます。
寄生のため、木に寄り添い愛情を注いでいるかのように見える事から付いた花言葉です。
愛情深い友人や両親、恩師などに贈るのに向きます。
愛情を持って動物に接する、動物園職員にも合います。
持ち主の愛情を感じさせるコレクション用のケースや、ペットロボットの商品イメージにも良いでしょう。
生活に愛情が不足して心がささくれ立っていると感じる時、山で「ツクバネ」を眺めれば、自分に注がれている愛情を思い起こすきっかけにもなります。
この花言葉が合わないのは、配偶者です。
配偶者としても、子供に対しても、あなたは当事者のため、他人の立場で愛情を論評するものではありません。
互いに贈り合うのであれば、きちんと意味が合います。
「ツクバネ」の豆知識
「ツクバネ」は漢字で「衝羽根」と書きます。
これは、お正月の遊びである「羽根つき」に使う衝羽根の事です。
「ツクバネ」の名は、「ツクバネ」の苞が付いた果実が、羽根つきのの方の衝羽根によく似ている事から付いたものです。
羽根つきの衝羽根には、他に「追い羽根」という呼び方があり、唱歌『お正月』ではこちらが使われています。
羽根つきは、「毬杖(ぎっちょう)」という平安時代の女児の遊びが元になっているといわれています。
毬杖は、木の杖で木の毬(マリ)を相手の陣地に打ち込むという、テニスのようなゲームです。
これが、次第に形を変えていき、幅広の羽子板と、ムクロジの種子に鳥の羽根を付けた衝羽根の形になりました。
戦国時代になると羽子板に縁起物としての扱いが出始めました。
その後、江戸時代には、羽子板は縁起のものとして、女児のいる家庭へお歳暮に贈られるようになりました。
ここから、羽根つきに、正月の遊びとしてのイメージが付いたのです。
まとめ
山の中では「ツクバネ」は背が低く、見落としてしまう事も多いかも知れません。
花言葉を知り、興味を深めれば、存在に気付き、特徴的な実を楽しむ事も出来るでしょう。
風景の解像度を増してくれる、花言葉を是非参考にして下さい。