編んだ紐のような葉が特徴的な「イワヒゲ(岩髭)」は、ツツジ科「イワヒゲ」属の常緑樹です。
海外では極東ロシア、アラスカ、国内では中部地方以北に分布し、高山帯の岩場の裂け目などに生育します。
花は長さ7mm程のベル型で先は5つに分かれ、花色は白、花期は7月から8月です。
今回は、「イワヒゲ」の花言葉について解説します。
「イワヒゲ(岩髭)」の花言葉
「揺れる思い」といいます。
風の強い高山で、白いベル型の花が揺れる様子から付いた花言葉です。
風で「イワヒゲ」の葉茎が揺れる様子を、動揺した紳士の髭が揺れる様子としても意味は合います。
「恋は気まぐれ」ともいいますが、恋する気持ちは高まるほど、どこかで折り返しは来るものです。
折り返しが来ないとしたら、かなり冷静にペース配分している事になり、あまり情熱的には感じられないでしょう。
相手の気持ちは揺れるものとして、どこまで下がって良いか、下限だけ考えて接するのが良いでしょう。
前回と比べてどうなったかを辿っていくだけでは、いずれ気持ちが迷子になってしまいます。
この花言葉は、揺れる気持ちを伝えるため恋人へ贈ってもあまり良い結果にはなりません。
恋人の気持ちが動いている事を指摘しても、否定されるだけでしょう。
創作で、三角関係に揺れるキャラクタなどの描写には使えます。
「イワヒゲ(岩髭)」の豆知識
「イワヒゲ」の名は、葉や茎が紐状で、岩の隙間に生え、岩が髭を生やしているように見えた事が由来です。
学名は、「カシオペ・リコポディオイデス」といいます。
「カシオペ」は古代ギリシャ神話のエチオピアの王妃「カシオペア」、つまりW型の星座「カシオペア座」の元になった人です。
カシオペアは美しい王妃で、娘の「アンドロメダ」も美しい王女でした。
カシオペアは自分(または娘)が、海の女神達の「ネーレーイス」よりも美しい、と自慢しました。
これを聞いたネーレーイス達は、海神「ポセイドン」に訴えました。
大袈裟なようですが、「神は美しく、それ故に正しく偉大である」というのが、ギリシャ神話の感覚のため、「神より美しい」というのは、神の権威に楯突く傲慢な発言なのです。
ポセイドンは怪物「ケートス」を送り込み、エチオピアを荒らしました。
これを逃れるため、カシオペアはアンドロメダを、生け贄として、海辺の岩場に鎖で繋ぐ羽目になったのです。
ここから、「イワヒゲ」のように岩や紐のようなものと関係のある人物だと分かります。
「リコポディオイデス」の方は、「ヒカゲノカズラニ似ている」という意味で、紐状の姿に共通点はありますが、別種です。
まとめ
「イワヒゲ」はユニークな見た目の植物です。
花言葉を知れば、より愛嬌を感じられるでしょう。
植物を一層好ましく見せてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。