鮮やかな赤い果実が美しい「ヤブサンザシ(藪山査子)」は、スグリ科スグリ属の落葉樹です。
海外では中国、朝鮮半島、国内では本州、四国、九州に分布し、山野に生育します。
花は直径7mmほど、色は黄緑色で複数集まって咲き、花期は4月から5月です。
果実は直径8mm程の球形で、10月から11月頃に赤く熟しますが、酸味と苦みが強く生食には向きません。
今回は、「ヤブサンザシ」の花言葉について解説します。
「ヤブサンザシ(藪山査子)」の花言葉
「楽しい思い出」といいます。
「サンザシ」は5月頃に咲く事から、西洋では「メイフラワー(5月の花)」の1種に数えられます。
ヨーロッパにおいて、5月は楽しい季節とされるのです。
北ヨーロッパや中央ヨーロッパでは、5月に入る晩を「ワルプルギスの夜」とし、その後の「五月祭(メイフェア)」と併せ、様々な催しが行われます。
「ヤブサンザシ」もサンザシ属で、5月頃に咲く事からイメージされた花言葉です。
一方、山野の林縁で特に元気に生える「ヤブサンザシ」の性質は、子供の遊ぶ範囲と重複しやすく、「幼少時の楽しい思い出」の名脇役と解釈しても意味が合います。
古くからの付き合いで、楽しい思い出を共有している友人や配偶者などへ贈るのに向きます。
そこまで古くなくても、学校の文化祭など、何かしら強い思い出を共有する相手に合うでしょう。
また、旅行の記念写真フォルダのアイコンにも使えます。
この花言葉が合わないのは、「思い出」というと、嫌な記憶の方が大量に出て来る人や相手です。
まだまだ時間を空ける必要があります。
他に、何の思い出も共有していない相手にも向きません。
「今後思い出を増やしていきたい」という意味なら合いますが、少しは何か作ってからでないと、前のめり過ぎでしょう。
「ヤブサンザシ(藪山査子)」の豆知識
「ヤブサンザシ」の名は、藪に生え、果実がサンザシに似ている事から付いたものです。
「藪」は、草や低木が生い茂っている状態を指します。
こういう背が低い植物は、林の奥では光合成のための光が足りなくなります。
このため藪は、主に道沿いなど木々が途切れる林端に出来るのです。
「ヤブサンザシ」の用途は、鑑賞が主です。
果実がよく実り美しいため、盆栽や庭木として利用されます。
まとめ
「ヤブサンザシ」は、花は少々地味ですが、果実に特徴がある植物です。
花言葉を知れば、古い記憶と結び付く事もあるでしょう。
風景の解像度を上げてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。