アツモリソウという花をご存知でしょうか。
北海道、本州でも中国東北地方などの低山や亜高山、明るい林に生息しています。
キジカクシ目ラン科アツモリソウ属の多年草です。
アツモリソウは、ぷくっとした赤紫色や薄いピンク色の花の形が独特でポピュラーです。
和名は敦盛草で、よく和名でも表記されます。
今回はアツモリソウの花言葉について、詳しく見ていきましょう。
「アツモリソウ」の花言葉
「移り気」「変わりやすい愛情」「君を忘れない」という意味です。
「移り気」「変わりやすい愛情」は浮気を連想させるので、贈り物には避けた方が無難でしょう。
「君を忘れない」という花言葉は素敵だと捉えがちですが、愛の切れ目のようで縁起が悪く感じられる可能性もあります。
愛を深める、感謝の意や好意を伝えるのではなく別の使い道としておすすめです。
「アツモリソウ」の花言葉の由来
「君を忘れない」は、若くして命を失った平敦盛が由来です。
平清盛の甥かつ平経盛の息子で、生涯が短かったと知られております。
源氏が反乱を起こした源平合戦の中でも一ノ谷の戦いが有名で、初陣します。
逃げ遅れて熊谷直実に打ち首されました。
息子と同い年でくらいである平敦盛をあやめてしまった事を後悔し出家し、幸若舞の敦盛を後世に残しました。
その歌を織田信長が好み、正岡子規、与謝蕪村、松尾芭蕉ほか多くの文人も慕っております。
悲劇の貴公子として影響を与えました。
「アツモリソウ」の豆知識
平敦盛の背負った大きなほろに見立て、花名をつけたとされます。
ほろとは、後方からの弓矢を防ぐ防具です。
日本の野生のランとしては最大級の大きさの花で、野生のランの王と言われます。
平敦盛と熊谷直実がセットで語られるように、アツモリソウは熊谷直実が由来であるクマガイソウとは対をなしています。
人気さゆえ盗掘があいつぎました。
現在は、保全を目的にした特定国内希少野生動植物種に指定されています。
違反した場合は罰金し、管理は厳しいです。
希少さから幻の花とも呼ばれています。
といっても、気軽に通販で買えて育てられます。
まとめ
プレゼントには向かない花言葉を秘めていますが、歴史上の著名人を始めとした多くの方に愛されています。
見た目や歌にふける、アツモリソウの時代背景を掘り下げるなど、ぜひ、多様に今後もお楽しみください。