「ダンチク(暖竹)」は、イネ科「ダンチク」亜科「ダンチク」属の多年草です。
亜熱帯を中心に分布し、海外では地中海沿岸、インド、東南アジア、中国、国内では関東以西の海岸近くや川岸に見られます。
花はヨシ(葦)に似た赤褐色の小穂を形成し、花期は8月から11月です。
今回は、「ダンチク」の花言葉について解説します。
「ダンチク(暖竹)」の花言葉
「音楽」「神の信頼」があります。
同じ「ダンチク」亜科で、姿の似るヨシと一部共通します。
いずれも良い意味になる花言葉で、悪い意味もないため、お祝いなどにも向きます。
但し、宗教的ニュアンスを含む為、特定の宗派の熱心な信徒の場合、合わない可能性があります。
「音楽」
「ダンチク」の茎は二酸化ケイ素を含むため、頑丈で柔軟な素材となります。
このため、木管楽器のリードとして適しており、現在も用いられています。
また、古代ギリシャ神話の牧畜神「パーン」は、ヨシの笛の名手でした。
これらの由来から、「音楽」の花言葉が付いたのです。
音楽を趣味や仕事にしている友人に贈るのに向いています。
DTMソフトのインターフェイスデザインに採り入れるのも良いでしょう。
この花言葉が合いそうで合わないのは、リードを使わない管楽器の演奏者です。
「自分の楽器は管楽器だがリードを使わない、全く別の楽器である」という講釈が、長々と続いてしまうでしょう。
「神の信頼」
「ダンチク」の近縁であるヨシの笛を、牧畜神パーンが好んだ事によります。
パーンはあるとき、シューリンクスという美しい精霊に惹かれ声をかけましたが、シューリンクスはこれを拒み、川辺のヨシになってしまいました。
パーンは風に音を鳴らすヨシを讃え、自分の笛をヨシで作ったといいます。
この事が由来で付いた花言葉です。
神の信頼を得たかのような、才能や運気溢れる友人に贈るのに向きます。
何かの目標に向け努力する時、「ダンチク」を飾り努力の及ばない部分について、神の助けがあるよう願うのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、不運が重なり辛い目に遭っている人です。
「神も仏もない」という気分になっている時には、どうにも向かない言葉です。
「ダンチク(暖竹)」の豆知識
「ダンチク」の名は、暖かい地方に生える性質と、真っ直ぐな茎は中空で節があり、竹によく似ている姿が由来です。
穂や葉がヨシにも似ている事から、「ヨシタケ」(葦竹)の名もあります。
また、学名そのまま「アルンド・ドナクス」とも言います。
ラテン語で「アルンド」は「ヨシ」を、「ドナクス」は「ヨシの笛」を指します。
まとめ
「ダンチク」は存在感のある植物ですが、草の中では紛れがちです。
花言葉を知っていれば、存在に気づき、人の文化にも密接な関わりがある事に思いを馳せられるでしょう。
植物を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。