「クロユリ」という花をご存知でしょうか。
実際に見たことはないけれど、聞いたことはあるという方も多いかもしれません。
「クロユリ」は、ユリ科バイモ属の多年草で、アラスカやシベリア、サハリン、北海道など、北半球に生息しています。
ユリという名前はついていますが、実際には黒に近い紫のような色の花を咲かせます。
今回は、そんな「クロユリ」の花言葉を詳しく見ていきましょう。
「クロユリ」の花言葉
名前からも見たから目も、怪しげな魅力と雰囲気を漂わせる「クロユリ」。
花言葉も甘い響きのロマンチックものと、恐ろしいイメージのものがあります。
そして、それぞれにきちんと由来があるのです。
ここでは、「クロユリ」の花言葉を4つご紹介します。
「復讐」
おどろおどろしい印象の「復讐」という花言葉は、「クロユリ」の美しくも不気味な雰囲気にマッチしています。
綺麗な花ではありますが、プレゼントするには少し注意が必要です。
「呪い」
不吉なイメージも持たれている「クロユリ」には、「呪い」という花言葉もつけられています。
「クロユリ」の持つネガティブなイメージをさらに増幅させてしまうような花言葉ですが、同時にそれがまた魅力にもなっているようです。
「愛」
前半では恐ろしいイメージの花言葉が2つも登場しましたが、「愛」という花言葉も持っています。
この花言葉を意識して見ると、「クロユリ」の花の、深みのある色が情熱を秘めているように見えてくるでしょう。
「恋」
これまでの「クロユリ」のイメージを覆すような、可愛らしい花言葉です。
恋をすると、花を愛でたい気持になるのかもしれません。
「クロユリ」の花言葉の由来
「復讐」や「呪い」といった恐ろしい花言葉は、黒百合伝説という言い伝えに由来すると言われています。
今の富山県の戦国武将だった佐々成政は、早百合という側室を愛していました。
早百合に子供ができて喜ぶ成政でしたが、「早百合の子供の父親は成政ではない」という周囲からの嫉妬による噂を信じ、早百合を殺してしまいます。
早百合は死ぬ間際に、「黒百合が立山に咲いたら、佐々家は滅びるでしょう」と言い残し、その言葉通りになってしまいました。
このことから、「クロユリ」の花言葉に「復讐」や「呪い」といったものがつけられたのです。
また、「恋」や「愛」は、アイヌの人々が「クロユリ」を恋愛のおまじないに用いたことに由来しています。
「クロユリ」の豆知識
「クロユリ」は、自家受粉をしない植物です。
ハエに花粉を運んでもらうために、独特の匂いを放ちます。
しかし、その球根は食べられるとされており、アイヌの人々は実際に茹でたり乾燥させたりして食べていたようです。
また、北海道や石川県では伝統工芸品にの染め物にも利用されています。
まとめ
今回は、「クロユリ」の花言葉を4つご紹介しました。
「クロユリ」は、一般的には不吉なイメージの花言葉も持つため、贈り物にするには注意が必要ですが、ミステリアスな美しさを持つ花です。
「クロユリ」の花言葉が気になったら是非こちらの記事を参考にしてみてください。