オンツツジ(雄躑躅)はツツジ科ツツジ属で、ツクシアカツツジと呼ばれることもあります。
主に紀伊半島・四国・九州の林縁・岩場に分布し、ほとんどの個体が赤い花を付けることが特徴です。
花期は4~6月。
花の色は赤の他にはピンクもありますが全体的に赤が濃いめです。
余談ですがシロバナオンツツジ、ムラサキオンツツジといった異なる色の花を付ける仲間も存在します。
「オンツツジ」の花言葉
オンツツジの花言葉は「恋の喜び」で、これは赤いツツジの花言葉から来ています。
ちなみにツツジは色によって異なる花言葉を持っており、白いものは「初恋」、ピンクのものは「愛の喜び」、紫のものは「美しい人」です。
全てが恋愛に関係している言葉ですが、それはツツジが古くから美しい女性の象徴とされてきたことによるものでしょう。
「オンツツジ」の豆知識
オンツツジの漢字表記には雄という字が入っていますが、別に雄株や雄花があるわけではなく、1つの花に雄しべが10本、雌しべが1本できます。
とはいえオンツツジがあればメンツツジ(雌躑躅)もあり、そちらはオンツツジよりも花や葉が小さいです。
花の色はピンク~紫色で、フジツツジ、ヒュウガツツジとも呼ばれます。
また徳島県吉野川市山川町にある船窪つつじ公園はオンツツジを含むツツジの群生地で知られており、1985年には「船窪のオンツツジ群落」が国の天然記念物に指定されました。
オンツツジは5月中旬~下旬にかけて見頃になることが多く、最盛期にはオンツツジの赤い花が視界いっぱいに広がります。
加えてオンツツジは園芸分野でも利用されており、庭木や生垣などとしてその姿を見ることができるでしょう。
乾燥には弱いですが病気などには強く、初心者にも比較的育てやすいです。
まとめ
オンツツジはツクシアカツツジと呼ばれることもあるツツジの仲間で、赤い花を咲かせるのが特徴です。
花言葉は赤いツツジ同様「恋の喜び」。
またオンツツジの漢字表記には雄の字が含まれますが、雄株や雄花があるわけではありません。
ただしメンツツジという仲間がいます。
そちらはオンツツジと比べて花や葉が小さく、花の色も異なるものです。
加えて市場にて比較的入手しやすく、また育てやすいという強みもあります。
庭木や公園、街路樹などとして見かけることもあるでしょう。