「失望」という花言葉の花は、何かしら期待を裏切られ、望みを失い落ち込む人へ、同情を伝える贈り物になるでしょう。
良い結果が出せなかった人を責める意味にもなりますが、わざわざ花まで用意して嫌味を言うのも非効率です。
元気付ける時は、相手の好みなどに合わせた花を選べば、より気持ちが伝わるでしょう。
「失望」の花言葉を持つ花
「失望」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「キンセンカ(カレンデュラ)」
黄金色の花が眩しい「キンセンカ」は、キク科キンセンカ属の一年草です。
花は一重、八重、中心部分が黒いものなど様々です。
「失望」という花言葉は、古代ギリシャ神話に由来があります。
昔、「クリムノン」という少年が、太陽神「アポロン」に恋し、その強い想いはアポロンにも伝わりました。
そんな時、北風の王「ボレアス」が、嫉妬からアポロンを雲に閉ざしてしまったのです。
アポロンに会えなくなったクリムノンは、寝食忘れて空を見上げ続け、病み衰えていきました。
8日が過ぎ、アポロンがようやく雲から出た時、クリムノンの命は既に絶えていたのです。
アポロンは彼の死を悲しみ、「キンセンカ」の花として蘇らせました。
こうしてクリムノンは、「キンセンカ」になった後も、太陽を見つめ咲き続けているのです。
アポロンに会えぬまま、暗い大地で息絶えたクリムノンの気持ちが「失望」の由来となっています。
他の花言葉は「暗い悲しみ」「別れの悲しみ」「悲しみ」「寂しさに耐える」「悲嘆」といった悲しい意味と、「初恋」「乙女の美しい姿」「慈愛」という良い意味が混ざります。
贈る時は、伝える花言葉をカードなどに明記すると誤解されないでしょう。
他に「ムスカリ」「オジギソウ(含羞草)」「黄色いカーネーション」にも、「失望」という花言葉が付いています。
「失望」と似た意味の花言葉を持つ花
「失望」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「イトスギ(糸杉)」
ヒノキ科イトスギ属の総称です。
花よりもスマートな樹形を楽しみます。
美しい樹木ですが「絶望」という、「失望」と近い花言葉が付きます。
由来は今度も古代ギリシャ神話です。
昔の話です。
太陽神「アポロン」は、「キュパリッソス」というケオース島に住む美少年に恋します。
ケオース島には金色の角を持つ鹿がしました。
キュパリッソスはこの鹿と大変仲良しでしたが、投げ槍を使っていた時に、死なせてしまいました。
嘆き悲しむキュパリッソスは、アポロンに鹿の復活を、それが無理なら永遠に嘆き続けられるようにして欲しいと願ったのです。
死んだ命を蘇らせる事は禁忌であるため、キュパリッソスは「イトスギ」に姿を変えられ、今も嘆き続けている、というものです。
この由来から、ヨーロッパでは「イトスギ」は死を象徴する樹木となり、墓地にも植えられます。
他の花言葉は「死」「哀悼」「永遠の悲しみ」という「絶望」に近い意味と、「不死」「再生」「正義の人」という、逆の雰囲気の花言葉が混ざります。
同情して慰める意味にはなりますが、少々急展開過ぎるため、別々のタイミングでそれぞれの花言葉を伝えると良いでしょう。
他にも「悲しみ」「失望」など、近い意味の花言葉を持つ花は多くあります。
まとめ
「失望」という花言葉を持つ花は「キンセンカ」「ムスカリ」「オジギソウ」「黄色いカーネーション」です。
似た意味の花言葉を持つ花は「イトスギ」他多数です。
相手の好みに合わせた花が選べられれば、気遣う気持ちが一層伝わるでしょう。