ジギタリスとは、オオバコ科(ゴマノハグサ科)ジギタリス属の植物です。
フォックスグローブ、狐の手袋(キツネノテブクロ)とも呼ばれるように、花の形が手袋の指のように見える植物です。
高温多湿に弱く、日本では切り花として流通することはあまり多くありませんが、白、ピンク、オレンジ、黄色、紫など花色が多岐にわたるため部屋や庭に賑わいをもたらしてくれる花の一つとなっています。
今回は色々な色があるジギタリスの中でも「紫のジギタリス」の花言葉について紹介します。
「紫のジギタリス」の花言葉
「紫のジギタリス」の花言葉は「不誠実」、「熱愛」です。
これらの花言葉について一つずつ説明していきます。
「不誠実」
「紫のジギタリス」の「不誠実」という花言葉は、ギリシア神話の全知全能の神ゼウスとその妻女神ヘラのエピソードに由来すると言われています。
ヘラは神としての役割もそこそこに賭け事、サイコロ遊びに夢中になってしまいます。
ある時、いつものようにサイコロ遊びをしていたヘラは、誤ってサイコロを地上に落としてしまいました。
ヘラは落ちてしまったサイコロを夫であるゼウスに頼んで取ってきてもらおうとしたのですが、サイコロ遊びに夢中になっているヘラの姿をよく思っていなかったゼウスは、サイコロを地上にそのまま残してしまった、そしてそのサイコロが変わった姿がジギタリスであるとされます。
ヘラの「不誠実」さの象徴がジギタリスであるとされたわけです。
「熱愛」
ジギタリスは全草にわたり、毒がある植物です。
強心配糖体のジギトキシンを含み、誤って口にすると胃腸障害、嘔吐、下痢、不整脈、頭痛、めまいの症状が出たり、重症化すると心停止し死亡することもある植物として知られています。
これらの症状のうち、不整脈、めまいが「熱愛」の状態に似ているということでこの花言葉がつけられました。
「紫のジギタリス」の豆知識
様々な花色を持つジギタリスですが、一般的にジギタリスとして知られる園芸種はプルプレアという品種です。
このプルプレアとはラテン語で紫を意味するPurpureaから来る品種名で、まさに「紫のジギタリス」を指しています。
プルプレアの草丈は100cm以上と大きく、花壇でも一際目を引くような存在で、多くのジギタリスの品種の元になっています。
まとめ
「紫のジギタリス」は花が持つエピソードから怖いイメージも抱かせますが、燃えるような思いも伝えられる植物です。
花言葉を贈る際の参考になさってください。