「アスター」は丸くてカラフルな花を咲かせる、キク科エゾギク(カリステフス)属の一年草です。
名前は本種がかつてアスター(シオン)属に分類されていたことに由来します。
また市場においては「エゾギク」と表記されることも多いです。
こちらの名前は「江戸菊」が訛ってできたものだと言われています。
さらに一部では「サツマギク」と呼ばれることも。
ちなみに主な利用法は切り花(仏花)や花壇、鉢植えなど。
開花期は6〜8月で、花の色や形のバリエーションは豊富です。
今回はその中でも「白いアスター」について見ていきましょう。
「白いアスター」の花言葉
「白いアスター」の花言葉は「私を信じてください」「純粋」などです。
「純粋」は真っ白な花に付く花言葉としてとても一般的なものですが、「私を信じてください」という花言葉を持つのは他には黄色のクロッカスくらいのもの。
これは「アスター」がかつて恋占いに使われていたことからきています。
またこれは「アスター」全般の花言葉や他の色の「アスター」の花言葉にも影響しており、例えば「アスター」全般の花言葉は「信じる恋」「変化」、「赤いアスター」の花言葉は「変化」「変化を好む」、「ピンク色のアスター」の花言葉は「甘い夢」、「青色のアスター」の花言葉は「信頼」「あなたを信じてはいるが心配」、「紫色のアスター」の花言葉は「恋の勝利」「私の愛はあなたの愛より深い」となっています。
加えて日本では仏花のイメージも強いことから「アスター」全般に「さようなら」「思い出」「追憶」という花言葉があるとも見なされているようです。
ただし故人を偲ぶ思いの強い花言葉ですので、一般的な贈り物にするのにこういった花言葉を込めることはほぼ無いでしょう。
また「アスター」の花言葉の中には移ろいや心変わりを示すものがいくつかありますが、「白いアスター」の花言葉にそういったものはないので、無難に使いやすいものであると言えます。
ただし「アスター」の花言葉である「変化」から誤解を招かないように、カードを添えるのが良いでしょう。
「白いアスター」の豆知識
「アスター」が日本にやってきたのは江戸時代中期のこと。
しかし原産地である中国から直接伝えられたというわけではありません。
まず中国からフランスに送られたのが育種のはじまりで、そこからドイツ、アメリカなど欧米に広まりました。
日本に「アスター」がやってきたのはその後のことですが、それから日本でも様々な品種改良が行われ、今では日本の「アスター」も世界で好評を博しています。
なお栽培するにはそれなりの準備が必要で、日当たりが良く風通しの良い環境、土の酸度調整用の苦土石灰、広いスペースまたは多くの土や鉢などが必要になるでしょう。
連作や酸性土壌を嫌うほか、温度管理も必要なので初心者には厳しいです。
しかし、最近の人気の高まりもあり苦労するだけの価値がある花であることは間違いないでしょう。
まとめ
「アスター」はキク科の一年草で、「エゾギク」「サツマギク」とも呼ばれます。
主な用途は切り花(仏花)や花壇、鉢植えなど。
花言葉は「信じる恋」「変化」などです。
また「白いアスター」の花言葉は「私を信じてください」「純粋」など。
比較的使いやすい、無難なものであると言えます。