「伏黒(フシグロ)」は、ナデシコ科マテンマ属の越年草です。
日本在来種で、海外では中国、朝鮮半島、極東ロシア、国内では北海道から九州にかけて分布し、日当たりの良い場所に生育します。
花は鐘型の萼の先に白い3mm程の花弁を出すため、蕾のように見えます。
花期は7月から9月です。
今回は、「フシグロ」の花言葉について解説します。
「伏黒(フシグロ)」の花言葉
「恋のときめき」があります。
控えめな白い花の姿は、恋に胸をときめかせる思春期のイメージに合います。
恋にときめいている友人へ贈るのに向く花言葉です。
告白に添えても合うでしょう。
恋人への愛情表現にも使えます。
カラフルで種類豊富なチョコレートのブランドイメージにも合います。
スマホの待ち受けにして、恋に限らず何かしら心がときめく出会いに気づけるよう、感性を広げるのも良いでしょう。
一方、恋の花言葉なので、その気がない相手や、そういう事が好ましくない会社などの場には向きません。
結婚など、リアリティのある方向に話が進みつつある恋人に対しても、「そうじゃなくて」と遮られるでしょう。
「伏黒(フシグロ)」の豆知識
「フシグロ」の名は、「節黒」とも表記します。
茎の節の部分が濃紫色で、遠目には黒く見える事に由来します。
同じ「フシグロ」が付く植物に、「フシグロセンノウ(節黒仙翁)」がありますが、こちらは同じナデシコ科でも朱赤の花を咲かせる別属の種です。
他の別名に「サツマニンジン(薩摩人参)」があります。
サツマニンジンは「トチバニンジン」の呼び名なのですが、かさ増しする為に「フシグロ」の根が混ぜられた事から、その名が付いてしまったのです。
実際に「フシグロ」に薬効がないかというと、「王不留行(オウフルキョウ)」の名で扱われる事があります。
王不留行は、本来「ドウカンソウ」か「ヒメケフシグロ」を指すのですが、日本ではヒメケフシグロがほとんど見られないため、代用として「フシグロ」を利用しました。
黒焼きにしたものが、外傷や鼻血の止血、腫れ物、月経不順、難産などに効くとされています。
トチバニンジンが健胃、去痰、強壮などを薬効としている事から、サツマニンジンとしてはあくまで見た目だけで、何も代用になっていなかった事が分かります。
まとめ
「フシグロ」は目立たず見落としがちな花です。
花言葉を知れば、存在に気付く事も出来るでしょう。
風景に色を足してくれる花言葉を、是非心に留め置いて下さい。