雅な名を持ち、果実の美しい「ムラサキシキブ(紫式部)」は、シソ科「ムラサキシキブ」属の落葉樹です。
海外では中国、朝鮮半島、台湾、国内では全域に分布し、山野や低山の森林などに生育します。
直径3mm程の淡紫色の小花がまとまって咲き、花期は6月です。
その後直径3mmほどの果実が多数付き、紫色に熟します。
今回は、「ムラサキシキブ」の花言葉について解説します。
「ムラサキシキブ(紫式部)」の花言葉
「聡明」「知性」「上品」「愛され上手」といいます。
人を評する良い言葉が揃い、悪い意味もないため、贈り物に向きます。
「聡明」
「ムラサキシキブ」の名は、紫の果実が重なり合っていた事から、「ムラサキシキミ(紫重実)」と呼び、その語幹が平安時代の作家「紫式部」に似ていた事から付いたものです。
紫式部は聡明な人物で、幼少時から漢文を読むのが得意だったと言われています。
そんなイメージから付いた花言葉です。
頭が良く、指示1つで裏の事まで理解出来るような人へ贈るのに向きます。
子供が聡明になるよう、自宅に植えるのも良いでしょう。
「知性」
こちらも紫式部のイメージです。
彼女が感覚的というよりも知性的なのは、『源氏物語』という長大なストーリーを、破綻無く完成させた事自体からも読み取られます。
知性に溢れ、好奇心も旺盛な人へ贈るのに向く花言葉です。
「上品」
紫式部の生きた時代は、「藤原道長」の治世で、平安貴族文化の全盛期です。
現代の「上品」とされる作法は、しばしばこの時代の宮中作法を源流にしており、イメージしやすい花言葉です。
一方、紫色の果実の姿からも、上品さを感じられます。
振る舞いが上品で雅びな人へ贈るのに向く花言葉です。
あまり品の良くない後輩へ、注意の言葉に添え贈る事もできます。
この花言葉が合わないのは、上品な事に価値を感じられない人です。
腰を据えて教える気がないなら、関わって得るものはありません。
「愛され上手」
紫式部の著書『源氏物語』の主人公「光源氏」が、老若問わず多くの女性に愛された事から付いた花言葉です。
一方、紫式部本人も、『紫式部日記』で、繊細な自分の心中を明らかにし、後世の読者に愛されている事も意味に合います。
また、単純に「ムラサキシキブ」の果実の可愛らしさからもイメージ出来ます。
振る舞いが可愛らしく甘え上手な人へ贈るのに向く花言葉です。
まとめ
「ムラサキシキブ」は大変愛らしい果実を付ける木です。
花言葉を知れば、更に好ましく感じられるでしょう。
植物を彩り良く見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。