聞き返してしまうような名前の「ミヤマクワガタ」は、オオバコ科ルリトラノオ属の高山植物の多年草です。
日本固有の種(亜種)で、本州の高山帯に分布し、岩礫地や砂礫地に生育します。
白から紫色の花弁を5枚つけ、花期は6月から8月です。
その後できる果実には、V字の萼片が付きます。
今回は、「ミヤマクワガタ」の花言葉について解説します。
「ミヤマクワガタ」の花言葉
「純潔」「多才な人」といいます。
比較的良い意味なので、意味が合う人への贈り物に向きます。
「純潔」
「ミヤマクワガタ」は、以前は「クワガタソウ」属とされていました。
クワガタソウ属の学名は「ヴェロニカ」といいますが、これはキリスト教の聖人「聖ヴェロニカ」が元になっています。
イエス・キリストが処刑のため、十字架を背負いゴルゴタの丘へ歩かされている時、ヴェロニカが哀れみ、自分のベールでキリストの汗や血を拭いました。
すると、そのベールにキリストの顔が浮かび上がるという奇跡が起こったのです。
クワガタソウは、その時に拭った汗から出来たとも、花の中にキリストの顔が見えるからとも言われています。
「純潔」という花言葉は、この心清らかで優しい聖女のイメージから付きました。
やや意味を広く取り、行いの正しい人へ贈るのに向きます。
汚れた水も綺麗にする、防災用品の商品イメージにも使えます。
この花言葉が向かないのは、清濁併せのむタイプの人です。
バランスが濁りに偏りすぎない限りは、それも魅力的な個性です。
「多才な人」
地域によって色が違い、高山の厳しい環境でも生きられるところから付いた花言葉です。
様々な仕事で実績を挙げられる人へ贈るのに向きます。
書や陶芸、料理、文筆など、複数の分野で活躍できる芸術家にも良いでしょう。
人にあまりこだわらず、省スペースなのに1台でいくつものトレーニングが出来る器具の商品イメージにも使えます。
この花言葉が合わなさそうで合うのは、色々なものに手を出して、あまり上手くやれていない人です。
人間、何に適性があるのかは簡単には分からず、色々好奇心を持ってやってみるのは、才能を伸ばす近道です。
勿論、見極めが早すぎると、何も残らないので、基礎はマスターするぐらいの根気は必要です。
「ミヤマクワガタ」の豆知識
「ミヤマクワガタ」は「深山鍬形」と書きますが、昆虫にも同じ字を使う「ミヤマクワガタ」がいます。
「クワガタ(鍬形)」とは、武者鎧の兜の前側に付いている角状のパーツの事です。
威容を示すもので、通常「U」や「V」の形で2本上に突き出す形になっています。
昆虫のクワガタは、ハサミ(おおあご)の形が、鍬形を思わせる事から付いた名です。
一方、植物の「ミヤマクワガタ」は果実に付いた萼片がV字になっている事が由来です。
「ミヤマ(深山)」の方は山の美称で、実際植物も昆虫も山にいます。
まとめ
登山途中に見かける「ミヤマクワガタ」は、心和むものです。
花言葉を知れば、より興味深く感じられるでしょう。
風景の解像度を上げてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。