山で見かけられる「ミネカエデ」は、ムクロジ科カエデ属の落葉樹です。
日本固有種で、中部地方以北に分布し、亜高山帯から森林限界までの林に生育します。
花は淡黄緑色で花期は6月から7月です。
今回は、「ミネカエデ」の花言葉について解説します。
「ミネカエデ」の花言葉
「他人からの好意」です。
「ミネカエデ」の学名は「アサー・チョノスキー(チョノスキーのカエデ)」と付けられています。
種小名の「チョノスキー」は19世紀の日本人「須川長之助」を指します。
長之助は、来日したロシアの植物学者「カール・ヨハン・マキシモヴィッチ」の身の回りを世話する下働きでした。
丁寧な仕事ぶりや真面目さを見て、マキシモヴィッチは彼を助手にしました。
マキシモヴィッチに伴われ彼は各地の植物調査に協力しました。
マキシモヴィッチの帰国後も、長之助は日本全国をまわり、植物標本を採集、送付し続けたのです。
そこで発見された新種は多く、マキシモヴィッチは彼の好意に感謝し、しばしば自分の名ではなく「チョノスキー」と献名したのです。
そんな由来から付いた花言葉です。
特別親しい訳でもない相手から、大きな助けを貰った時、お礼の言葉と共に添えるのに良い花言葉です。
「今は他人」という意味で、恋の告白にも良いでしょう。
応援している芸能人や動画配信者などに、ファンクラブを経由せずにファンレターを送る時も意味が合います。
スマホの待ち受けにして、自分が今日、どれだけの他人の好意や仕事に助けられたか思い起こせば、優しい気分になれるでしょう。
この花言葉が合わないのは、既に親しい相手です。
「あなたは他人です」という意味が出て、絶交のニュアンスが含まれてしまいます。
配偶者相手の場合、より深刻な状況になるでしょう。
「ミネカエデ」の豆知識
「ミネカエデ」は、漢字で「峰楓」と書きます。
「峰」には、山の頂上という意味と、高い山の意味がありますが、ここでは高い山を意味すると解釈できます。
「カエデ」の方は属が同じであり、葉もカエデに特徴的な手や星に喩えられる形をしています。
カエデに特徴的な紅葉する性質もありますが、「ミネカエデ」は赤ではなく黄色に色づきます。
まとめ
登山の途中、「ミネカエデ」を見かける事があるかも知れません。
花言葉を知れば、それが見出されるまでの歴史にも思いを馳せ、より好ましく見られるでしょう。
植物を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。