「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」はヒルガオ科サツマイモ属の一年草です。
「マルバルコウ」「ルコウアサガオ」「ツタノハルコウ」などの別名で呼ばれることもあります。
つる性で、長さは3mほど。
7~10月になると鮮やかな朱色の花を咲かせます。
それは横から見るとラッパのような形で、前から見ると五角形です。
大きさは1.5~1.8cmほどで、その美しさ、かわいらしさは花壇や花屋にある花と比べても全く劣っていません。
しかし「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」は栽培されることはなく、厄介な雑草のひとつとして扱われています。
なぜなら非常に繁殖力が強く、人の手から離れた場所でも容易に増えるからです。
おまけにヒルガオ科らしく非常に丈夫で、刈り取りにも強く、完全な駆除は非常に困難。
農業分野ではトウモロコシや大豆などとの競合も問題になっています。
しかし道端のフェンスや電柱などに絡み付き、人に近い場所で美しい花を咲かせるため、通行人が足を止めて眺めたり、写真に収めたりすることもしばしば。
雑草の花の中では比較的愛されている方だと言えます。
「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」の花言葉
「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」の花言葉は「常に愛らしい」です。
その由来についてはっきりとしたことは分かっていませんが、花の愛らしい様から付けられた可能性は高いでしょう。
また、これは赤いルコウソウの花言葉と共通のものです。
ルコウソウと違い、「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」は市場にはほとんど出回りませんが、外でその花を見つけることはそれほど難しくないでしょう。
駐車場、空き地、河原、雑木林、広場など土が露出した場所ではどこでも見られるという地域もあるくらいです。
ただし人に贈るのなら、園芸種であるルコウソウの方が無難でしょう。
「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」の豆知識
「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」の原産地は北アメリカです。
しかし今では南アメリカ、アジア、アフリカ、オセアニアなど世界の広範囲に渡って分布しています。
また日本における分布域は本州(関東以西)、四国、九州です。
日本には1850年頃に観賞用として持ち込まれたようですが、容易に雑草化するのが災いしてか園芸種としての地位はルコウソウやモミジルコウソウに譲ってしまっています。
しかしハート型の葉など、この2種にはない見どころがあるのも事実です。
まとめ
「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)」はヒルガオ科の一年草です。
丈夫で繁殖力の高い雑草として農家の頭を悩ませることがある一方、身近な場所で朱色の美しい花を咲かせるという一面もあります。
花言葉は「常に愛らしい」というもので、その可憐な花に似合うものではありますが、市場にはほとんど出回りません。
赤いルコウソウが同じ花言葉を持つので、この花言葉を込めた贈り物を渡したいのならそちらで代用するのが無難でしょう。