「ホソバワダン(細葉海菜)」は、キク科アゼトウナ属の多年草です。
海外では中国、朝鮮半島、国内では島根以西に分布し、海岸の岩場や礫地に生育します。
花は一重のキクで、黄色く端に複数の切れ目が入った花弁(舌状花)だけで構成されています。
花期は10月から11月です。
今回は、「ホソバワダン」の花言葉について解説します。
「ホソバワダン(細葉海菜)」の花言葉
「たくさんの感謝」といいます。
海辺の岸壁など、他の植物がおおよそ生えないような場所で群生する黄色い花は特に目立ち、強い気持ちがイメージ出来るところから付いた花言葉です。
他の植物が少ない島の海辺に生え、食用になる上、花も美しいことから、人間が「ホソバワダン」に向けた気持ちとしても意味が合います。
関係の良い両親や恩師へ、感謝を込めて贈るのに向く花言葉です。
何かしら世話になった友人へのお礼に添えても合うでしょう。
定年退職する同僚の送別会のひと皿にも向きます。
有り触れた日に「ホソバワダン」を食べ、日々無事に過ごせる事へ感謝するのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、初対面の相手への挨拶です。
決まり文句の「お世話になっています」は仕方がありませんが、「たくさんの感謝」はやり過ぎで、逆に心がこもっていないと伝わってしまいます。
それだけならまだしも、その後本当にお世話になって感謝したい時、使える表現がなくなってしまいます。
言葉は正しく使わないと、表現力が痩せていきます。
気を付けましょう。
「ホソバワダン(細葉海菜)」の豆知識
「ホソバワダン」は、「ワダン」に似て葉が細い事から付いた名です。
「ホソバワダン」も中華料理のレンゲ程度の幅はあり、キク科の葉としては広い方ですが、ワダンはかなり円に近く、テニスのラケットのようです。
一見すると「海菜」を「ワダン」とは読めません。
ですが、「海」の古語は「わだつみ」といいます。
わだつみは、日本神話の海神の事です。
天の神が「あまつかみ(天津神)」、国の神が「くにつかみ(国津神)」なら、海の神は「わだつかみ」になり、略して「わだつみ」、「海」だけなら「わだ」と読めます。
これに食べられる植物の「な(菜)」をつけて、「わだな(海菜)」と呼び、転訛して語尾の「a」が落ちれば「ワダン」に落ち着きます。
一方、種が綿毛を付ける事から「綿菜」という説もあります。
まとめ
海の青さと「ホソバワダン」の黄色い花は目に眩しいものです。
花言葉を知れば、更に美しく感じられるでしょう。
花をより彩り良く見せてくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。