「ホウセンカ(鳳仙花)」はツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草です。
別名は「ツマベニ」「ツマクレナイ」「ティンサグ」「ホネヌキ」など。
主に観賞用に栽培される花ですが、日本では学校教育に用いられることもよくあります。
小学校の頃、理科の授業で育てたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
果実は熟すとはじけて種を遠くに飛ばすという特徴があることで知られており、またそれが学名の由来のひとつとなっています。
一方、花は葉の下に数個ずつまとまって付く小さなもので、カラーバリエーションは赤、ピンク、紫、白など。
花の大きさは2～3cmほどで、日本における開花期は6～9月です。
「ホウセンカ(鳳仙花)」の花言葉
「ホウセンカ(鳳仙花)」の主な花言葉は「短気」「私に触れないで」です。
これらは「ホウセンカ(鳳仙花)」の果実がはじけて種を遠くに飛ばす様から来ています。
残念ながら、贈り物として使いやすい花言葉であるとは言えないでしょう。
一応、他の花言葉として「解決を急ぐ」「せっかち」「快活」「活発」といったものもありますが、花言葉の多くがポジティブなものでないことを考えると、やはり使いにくいと言えます。
しかし果実がはじけるという特徴は、子供に花への興味を持たせるきっかけとして使いやすいものなので、教育的な意味を込めた贈り物としては良いでしょう。
「ホウセンカ(鳳仙花)」の豆知識
「ホウセンカ(鳳仙花)」の原産地は東南アジアです。
耐暑性に優れている一方、耐寒性は弱いですが、一年草であるため耐寒性の弱さで困ることはほとんどないでしょう。
おまけに小学校の教材として使えるくらい丈夫で育てやすい花です。
理想を言うなら、日当たりや水はけが良いものの乾燥しすぎない環境を用意してやると良いでしょう。
また「ホウセンカ(鳳仙花)」の花の赤いものは、かつて爪を赤く染めるために使われていたそうです。
別名の「ツマベニ」「ツマクレナイ」は、このことから来ているのだとか。
加えて一部の地域では「ホウセンカ(鳳仙花)」の種を飲むと、のどに引っかかった魚の骨が取れるという言い伝えがあり、それが「ホネヌキ」という別名の由来になっています。
なお「ティンサグ」は沖縄での名前で、これについて歌った「てぃんさぐぬ花(てんさぐの花)」という沖縄民謡は、NHK「みんなのうた」で放送される、一部鉄道駅の発車メロディに使用されるなど沖縄以外でも広く愛されています。
まとめ
「ホウセンカ(鳳仙花)」はツリフネソウ科の一年草です。
観賞用として栽培されるほか、教材として利用されることもあります。
最大の特徴は熟した果実がはじけて種を遠くに飛ばすこと。
またこれが学名や花言葉にも影響を与えています。
なお、花言葉は「短気」「私に触れないで」「解決を急ぐ」「せっかち」「快活」「活発」など。
普通の贈り物として使いやすいものであるとは言えませんが、花は育てやすく美しいものですし、教育的な贈り物としても良いでしょう。
