「ヒツジグサ(未草)」はスイレン科スイレン属の水草です。
名前の由来については未(ひつじ)の刻(現在の14時頃)に花が満開になることから、未の刻に花が閉じることからなどいくつかの説があります。
なお実際には午前10時頃に開き、夕方頃に閉じるというパターンが多いようです。
また「ヒツジグサ(未草)」は、日本で唯一自生するスイレンの仲間です。
ゆえに花や葉はスイレンらしい形をしていますが、園芸種のスイレンと比較すると少し小振りに感じられることもあるかもしれません。
加えて花のカラーバリエーションは白のみ。
しかし品種改良されたものの中にはピンク色の花を付けるものもあります。
開花期は6~9月です。
「ヒツジグサ(未草)」の花言葉
「ヒツジグサ(未草)」の花言葉は「純真」「純潔」「信仰」「信頼」「清純な心」などです。
これらの多くは、スイレンの花言葉と共通しています。
真っ白な花には純粋さや信頼などに関する花言葉が付く事も多いですが、「ヒツジグサ(未草)」に関してはスイレンが宗教において重要な役割を果たしていることも無関係ではないでしょう。
例えば仏教においてスイレンは蓮華(れんげ)と呼ばれ、大切にされています。
なぜなら蓮華はお釈迦様の悟り、あるいは仏教そのものを象徴する花であるからです。
またエジプト神話においてスイレンは太陽と結び付けられていました。
なお現在ではスイレンはエジプトの国花となっています。
「ヒツジグサ(未草)」の豆知識
「睡蓮」という言葉は元々、「ヒツジグサ(未草)」の中国名でした。
しかし今では、スイレンの仲間全般を指す言葉として使われています。
また魚類などによる食害に比較的弱いため、大きな池や湖などよりは小さめのため池や水路などで見られることが多いです。
加えて花は「睡蓮(すいれん)」という名前の生薬として、小児のひきつけ、強い口渇、酒酔い、夏バテなどに用いられることがあります。
まとめ
「ヒツジグサ(未草)」は日本で唯一自生するスイレンの仲間です。
比較的小さめな池などにおいて、スイレンとしては少し小さめの白い花を咲かせます。
花言葉は「純真」「純潔」「信仰」「信頼」「清純な心」など。
これらの花言葉の多くは、宗教において重要視されるスイレンと共通のものです。