「ハルトラノオ(イロハソウ)」は、タデ科イブキトラノオ属の多年草です。
日本固有種で、福島県以南から九州にかけて分布し、山地や渓沿いの日陰でやや湿った場所に生育します。
花は花弁がない代わりに白い萼を持ち、花期は3月から5月です。
今回は、「ハルトラノオ」の花言葉について解説します。
「ハルトラノオ(イロハソウ)」の花言葉
「星への願い」「愛しい人との離別」といいます。
あまり良いイメージのない言葉が含まれるため、贈る時は意味を明らかにしましょう。
「星への願い」
「ハルトラノオ」の花が鋭角的で、星の輝きを絵にした時の形と重なる事から付いた花言葉です。
何かしら強い願いを持つ友人などに贈るのに向く花言葉です。
星に関わる占い好きの人にも良いでしょう。
真っ直ぐな意味で天文学者にも向きます。
足元に目を向け、地学に携わる人でも合います。
花をスマホの待ち受けにして、願いをかけるのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、迷信の類を極端に嫌う人です。
信じて痛い目に遭ったのかも知れない為、「頭が固い」などと即断せず、相手の気持ちを尊重しましょう。
宗教的に、星に価値を見出さない人にも向きません。
「愛しい人との離別」
星がイメージされる「ハルトラノオ」ですが、「星になる」は、死別を意味する言葉で、この花言葉と結びつきます。
一方、別名の「イロハソウ」からの由来もあります。
「いろは歌」の意味は明らかにされていませんが、「破れた恋の歌」という解釈もあります。
また、『忠臣蔵』の四十七士をいろは47文字に見立て、手習いのイメージで付いたのが『仮名手本忠臣蔵』です。
この話も、主君と家臣の別れから始まり、四十七士それぞれと愛する人との別れの物語です。
愛する人を失った友人に贈り慰めるのに向く花言葉です。
創作で、別れの暗示としても使えます。
この花言葉が合わないのは、同居中の家族です。
旅行などで出かける程度では離別とは言わず、縁起も悪いので、愛情表現になりません。
「ハルトラノオ(イロハソウ)」の豆知識
「ハルトラノオ」の別名「いろは草(イロハソウ)」は、春に他の花に先がけて咲く事から、「始まり」を意味して付けたものです。
古い表現と思いがちですが、「野球のイロハ」とか、「パソコンのイロハ」「業務のイロハ」といった、入門的な知識を教える場面では、まだ使われる表現です。
まとめ
「ハルトラノオ」はごく小さい花で、山の中では見落とす事も多いでしょう。
花言葉を知れば、存在に気付き、その独特な姿を楽しめるでしょう。
風景に色を足してくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。