「ネコノシタ(猫の舌)」は、キク科ハマグルマ属の多年草です。
海外ではベトナム、中国、朝鮮半島、台湾、国内では本州以南に分布し、海岸の砂地で生育します。
茎は地を這い、節から根を出して群落を形成しながら増えていきます。
花は一重のキク形で、黄色い花弁(舌状花)がまばらに筒状花の周りに付き、花期は7月から10月です。
今回は、「ネコノシタ」の花言葉について解説します。
「ネコノシタ(猫の舌)」の花言葉
「心変わり」といいます。
花の色が変わる種に付きやすい花言葉ですが、「ネコノシタ」にそのような性質はありません。
これは名前そのものが由来です。
猫を飼った事がある人なら分かると思いますが、猫は気分が良い時などにザラザラした舌で人を舐める事があります。
ところが、次の瞬間、いきなり怒って噛む事もあります。
この、気まぐれで気分がコロコロ変わる猫の性質から付いた花言葉です。
そのまま人間に使うと悪口や非難になりやすいので、少し広く考えましょう。
切り替えが上手で、失敗して落ち込んでもすぐに立ち直られる同僚やチームメイトなどに贈るのに向きます。
様々な業種に転職し、芸達者になった友人にも向きます。
季節や年齢に応じて様々な趣味を楽しむ人にも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、心変わりをしていない恋人や配偶者です。
無実を疑われた事になり、大変傷つけてしまいます。
「ネコノシタ(猫の舌)」の豆知識
「ネコノシタ」とは変わった名前ですが、その由来は葉にあります。
「ネコノシタ」の葉は肉厚な上、短い剛毛のせいでザラザラしており、撫でると猫に舐められた時のような感触があるのです。
かなり個性的な発想ですが、「ネコノシタ」を別のものに連想した人は他にもいました。
バターをたっぷり使ったフランスの焼き菓子「ラング・ド・シャ」は、和訳するとそのまま「猫の舌」という意味になります。
由来も同じで、表面のザラザラした触感です。
この猫の舌にあるザラザラは、「糸状乳頭」という器官です。
人間の舌の突起は「味蕾」ですが、糸状乳頭は味蕾とは異なり味は感じられません。
一方、骨付きの肉を食べる時に肉を削り落としたり、毛繕いの時に櫛のように毛を梳かしたりと役立っています。
まとめ
「ネコノシタ」の花は、他のキク科と比べて貧相に見えてしまいます。
花言葉を知れば、その特徴的な葉に気づき観察する事も出来るでしょう。
風景の解像度を増してくれる花言葉を、是非参考にして下さい。