「ニンジン(人参)」の根については多くを説明するまでもないでしょう。
我々にとってとてもなじみ深い野菜のひとつで、明るく赤みがかったオレンジ色、細長い逆三角の形といった特徴を持っています。
一方、「ニンジン(人参)」の花がどういったものなのかはあまり知られていません。
「ニンジン(人参)」はセリ科ニンジン属の二年草であり、花はセリに似た白いものです。
小さな花が円形に集まって咲くのが特徴で、開花期は6~8月。
しかし花が咲いてしまうと根が硬くなって商品価値がなくなってしまうということもあり、あえて花を咲かせるということはまずありません。
おまけに「ニンジン(人参)」の花は花束やギフトなどになることもないので、花があまり知られていないというのも無理はないでしょう。
もしも花を生で見る機会があったならそれは非常に幸運なことだと言えます。
「ニンジン(人参)」の花言葉
「ニンジン(人参)」の花言葉は「幼い夢」です。
由来はその花が夢にあふれていた幼少期を思い起こさせることだとされています。
「ニンジン(人参)」の花は人に贈るどころか見ることすら困難なものですが、「ニンジン(人参)」の根を食べる時にこういった花言葉があることを知っておくと少し楽しくなるかもしれません。
「ニンジン(人参)」の豆知識
「ニンジン(人参)」には大きく分けて西洋系ニンジンと東洋系ニンジンの2種類があります。
西洋系ニンジンは私たちが普段スーパーで見かけたり、調理して食べたりするなじみ深い系統です。
一方、東洋系ニンジンは現在の日本ではあまり流通していない系統で、主なものとしては京野菜のひとつである金時にんじんや、沖縄の在来種である沖縄島ニンジンなどがあります。
なお栄養ドリンクの原料や漢方薬としておなじみのオタネニンジン(朝鮮人参、高麗人参)はウコギ科トチバニンジン属であり、「ニンジン(人参)」とは別物です。
とはいえ、元々「ニンジン(人参)」という言葉はオタネニンジンを指すものでした。
今でいう「ニンジン(人参)」は、かつては「胡蘿蔔(こらふ、こらふく)」と呼ばれていたのです。
これは海外から伝わったダイコンという意味で、日本に「ニンジン(人参)」が伝わったのは16~17世紀頃のことだと言われています。
日本に伝来したばかりの頃は東洋系ニンジンの方が主流でしたが、より栽培が簡単で味にクセのない西洋系ニンジンが伝わると西洋系ニンジンの方がメジャーになっていきました。
とはいえ東洋系ニンジンにも肉質の締まりが良い、香り高い、煮崩れしにくいなどの強みがあるので、完全に需要がなくなることは少なくとも当分はないでしょう。
まとめ
「ニンジン(人参)」は私たちがよく知っている野菜のひとつで、その花はセリに似た白いものです。
花言葉は「幼い夢」。
その花が夢にあふれていた幼少期を思い起こさせるからその花言葉が付いたと言われていますが、花を咲かせた「ニンジン(人参)」は商品価値がなくなってしまうという事情もあり、あえて花を咲かせるということはまず無いため、花は見ることすら非常に困難です。
もしも花を生で見ることがあったなら、それは非常に貴重な機会であると言えるでしょう。