南国風情と和風な印象が共存する「テイキンザクラ(インドザクラ)」は、トウダイグサ科ナンヨウアブラギリ属の常緑樹です。
キューバ原産で、熱帯から亜熱帯に分布し、日本へは戦後に渡来しました。
花は切れ目が入った5枚の紅色の花弁をつけ、定まった花期はありません。
今回は、「テイキンザクラ」の花言葉について解説します。
「テイキンザクラ(インドザクラ)」の花言葉
「優れた美人」があります。
同じ花言葉を持つものに、サクラの代表的な品種「ソメイヨシノ」がありますが、「テイキンザクラ」の花弁や花の形は確かに桜を思わせます。
南国には多数のカラフルな花が咲き、それぞれが独自の美しさがあり、どれが一番という事はありません。
ですが、そこに見知った桜の花の姿を見ると、日本人としては格別なものと感じてしまうのです。
仲間内でも一番優れた美しさや素養を持つ友人に贈るのに向く花言葉です。
自分の感情に嘘がないなら、恋人や配偶者にも良いでしょう。
スマホの待ち受けにして、自分の美しさを保つ意識付けをするのにも使えます。
この花言葉が合わないのは、自分の順位を極端に気にする人です。
誰より優れていて、誰より劣るのか、詰問が始まってしまうでしょう。
「テイキンザクラ(インドザクラ)」の豆知識
「テイキンザクラ」は「提琴桜」と書きますが、「提琴」とは手で提げられる弦を張った楽器の意味で、ヴァイオリンの事です。
民族楽器の「胡弓」にも同じ名前の楽器がありますが、ここではヴァイオリンを指します。
「テイキンザクラ」の葉には、特徴的な出っ張りがあり、ヴァイオリンのくびれの辺りの形がイメージ出来る事から付いたものです。
「桜」の方は、太平洋戦争中に南方へ派遣された日本兵達が、花の形から故郷を思って付けたものです。
当時は「南洋桜(ナンヨウサクラ)」と呼んでいましたが、その名前が既に違う品種に使われていた事から、「テイキンザクラ」の名になりました。
ここまで見て、「テイキンザクラ」の原産地である西インド諸島はアメリカ大陸の近くなので、「南方」つまり東南アジアで戦った日本兵とは接点がなく矛盾すると思うかも知れません。
これは、油原料になるナンヨウアブラギリ属の植物が、16世紀頃スペイン商人によって世界中にばらまかれたためで、アジア圏に存在しても特に矛盾はありません。
まとめ
「テイキンザクラ」は鮮烈な色と親しみやすい姿を持った花です。
花言葉を知れば、同じ花を楽しんだ昔の人に思いを馳せる事も出来るでしょう。
花を多面的に見せてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。