「タンジー」、和名「蓬菊」はキク科ヨモギギク属の多年草です。
原産地はヨーロッパで、強い芳香を持ち、7月から9月にかけて黄色いボタンのような直径1cm程の小さな丸い花を咲かせます。
古来は内服薬や料理の香りづけとして用いられていましたが、現在は毒性があることが指摘されており、染色用や害虫を防ぐコンパニオンプランツとして用いられています。
そんな「タンジー」の花言葉について解説していきます。
「タンジー」の花言葉
「タンジー」には「あなたとの戦いを宣言する」、「抵抗」、「婦人の美徳」、「平和」などと多岐にわたる花言葉を持っています。
これらの花言葉の由来などについて一つ一つ説明していきます。
「タンジー」の花言葉「あなたとの戦いを宣言する」「抵抗」
「タンジー」はヨーロッパでは古くから馴染みが深く、特に葉や根から出る無視が嫌う独特の香りを生かして虫除けに用いられてきました。
床に敷き詰める、匂い袋にする、束にして窓際に吊るすなど生活に身近な存在だったのです。
こうした人間の虫へのあくなき抵抗から「あなたとの戦いを宣言する」、「抵抗」という言葉が生まれたとされます。
「タンジー」の花言葉「婦人の美徳」
「虫がつく」、「悪い虫がつく」という表現があります。
これらは特に女性に良し悪しにかかわらず恋人ができたことを表す婉曲表現です。
「タンジー」は先述したとおり虫を寄せ付けない花です。
悪い虫を寄せ付けない、つまりそれこそが「婦人の美徳」ということでこの言葉がついたそうです。
「タンジー」の花言葉「平和」
猛々しい花言葉を多く持つ「タンジー」ですが、「平和」という花言葉も持っています。
これは黄色の丸い小さな花がいくつも固まって咲いている様が宥和や絆の象徴に見えるからであるとされています。
また、虫を寄せ付けない「タンジー」ですが、全ての虫を寄せ付けないわけではありません。
撃退するのは、茎や葉を食べるいわゆる害虫とされる虫で、ミツバチなど花粉を運ぶようないわゆる益虫には害はありません。
全てに抵抗するのではなく、敵対と和平を使い分ける花であると言えます。
「タンジー」の豆知識
「タンジー」の学名はTanacetumと言いますが、別名athanasiaとも呼ばれます。
これは「滅びることのないもの」という意味で、中世ヨーロッパで「タンジー」が寄生虫の特効薬となる薬草として高く評価されていたことに由来します。
また、こういったエピソードを持っていることから「滅びることのない愛」という花言葉も持ち合わせています。
まとめ
一見怖そうな花言葉が多く並んでしまう「タンジー」ですが、気高くも感じられるメッセージは上手に添えて贈ると相手の心を鼓舞してくれるものになるでしょう。
「タンジー」を贈る際の参考になさってください。