「タムラソウ(田村草)」はキク科タムラソウ属の多年草です。
「タマボウキ(玉箒)」という別名で呼ばれることもあります。
なお「タムラソウ(田村草)」という名前が付いた理由について、「多紫草」からきている、田んぼや村に近い場所に生えることからきているなどの説がありますが、はっきりとしたことは分かっていません。
またユリ科クサスギカズラ属にも「タマボウキ(玉箒)」と呼ばれる花がありますが、あちらとはまったくの別物です。
それはさておき、「タムラソウ(田村草)」は日本や朝鮮半島の山地に分布しており、8〜10月になると大きさ3〜4cmほどで赤紫色の花を咲かせます。
その形はアザミによく似ていますが、アザミの仲間ではありませんし、またアザミと違ってトゲはありません。
サイズ(草丈)は30〜150cmほどです。
「タムラソウ(田村草)」の花言葉
「タムラソウ(田村草)」の花言葉は「あなただけが好き」です。
その由来については不明ですが、恋愛に用いる花言葉としては強く、また使いやすいものであると言えるでしょう。
ただし「タムラソウ(田村草)」は入手しづらく、贈り物に向いているとはあまり言えない点がネック。
しかし山野草専門店ではそれほど入手困難なものではないので、もし贈り物にしたいのであれば栽培に挑戦してみるのも良いでしょう。
なお市場ではホソバタムラソウ、ホソバヒメタムラソウといった近縁種が売られていることも多いですが、花言葉は同じです。
「タムラソウ(田村草)」の豆知識
今のところ「タムラソウ(田村草)」は人との関わりがあまり多くない花であると言えます。
おまけに個体数も豊富とは言えず、東京都、山口県、徳島県などでは絶滅危惧Ⅰ類に、和歌山県、沖縄県などでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されているようです。
しかし同じキク科タムラソウ属の仲間であるマンシュウタムラソウはユーラシア大陸に広く分布しており、中国では薬用にもされています。
またアキノタムラソウという花もありますが、あちらはシソ科アキギリ属であり、「タムラソウ(田村草)」の仲間というわけではありません。
ただしこちらも中国では薬として用いられることがあるそうです。
まとめ
「タムラソウ(田村草)」はキク科の花で、「タマボウキ(玉箒)」と呼ばれることがあります。
8〜10月になるとアザミに似た花を咲かせますが、トゲはありません。
花言葉は「あなただけが好き」という恋愛にはもってこいのもの。
しかしあまりメジャーな花ではないので贈り物にするなら栽培に挑戦してみるのも良いでしょう。