青い小さな花が可愛らしい「タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)」は、オオバコ科クワガタソウ属の越年草です。
ヨーロッパ、アフリカ原産で、世界中に広がっており、日本では明治期に移入が見出されています。
花は青い花弁を4枚持ち、花期は4月から6月です。
今回は、「タチイヌノフグリ」の花言葉について解説します。
「タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)」の花言葉
「隠れた才能を持つ」「信頼」「清浄」「女性の誠実」があります。
「イヌノフグリ」の花言葉と一部共通します。
良い意味の花言葉が揃い、特別悪い意味も含まれません。
花束にするような花ではありませんが、身近なものなので気軽に贈るのに向くでしょう。
「隠れた才能を持つ」
花が小さく、見えにくい事から付きました。
思わぬ才能を持つ友人や、トラブルへの対処能力が突出した同僚などに贈るのに向く花言葉です。
モチ入りモナカの商品イメージなどにも使えます。
この花言葉が合わないのは、「今は本気を出していないだけ」が口癖の人です。
そういう人は、今が実力なので本気を出す事自体がありません。
「信頼」
「タチイヌノフグリ」のクワガタソウ属は、「ベロニカ」という学名が付きます。
本来の意味は違うのですが、キリスト教の聖女「ベロニカ」と同じ綴りになります。
ベロニカは、キリストが処刑場のゴルゴタの丘に向かう姿を憐れみ、「額の汗を拭いて下さい」と、布(ヴェール)を差し出しました。
キリストは彼女の真心を信じ、汗を拭って返すと、そこにキリストの顔が浮かび上がる奇跡が起きたのです。
ここから、信頼などの花言葉が付いたのです。
信頼を寄せる友人や配偶者などに贈るのに向きます。
この花言葉が合わないのは、出会って間もない人です。
軽々しく使うと、信頼を損なうでしょう。
「清浄」
こちらも聖女ベロニカに由来する花言葉です。
彼女の優しく清らかな心根を示しています。
行いや心がけの正しい友人に贈るのに向く花言葉です。
きれい好きの掃除上手な人にも意味は合います。
誰に贈ってもそこまで否定はされません。
人間の清潔感は主観であり、ある程度自分で物事が出来る人は、我慢出来るラインまでは綺麗にしてあるものです。
「女性の誠実」
やはり、聖女ベロニカ由来の花言葉です。
ヨーロッパではしばしば誠実という表現を使いがちですが、日本人には理解し難いものです。
これは、自分の良心や神に対する正直さ(信仰)を、誠実と表現するためで、他人との関係性でしか使わない日本と意味が異なるためです。
行いが正しい女性の友人に対して贈るのに向いた花言葉です。
恋人や配偶者に対しては、「ウソを言うな」という意味に受け取られてしまい、良い印象を与えません。
但し、彼女達がクリスチャンである場合は、本来の意味通りに受け取って貰えるでしょう。
「タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)」の豆知識
「タチイヌノフグリ」は、「イヌノフグリ」の仲間ですが、この名前は2つ並んだ種子の形から付けられたものです。
これが最初に現れるのは、江戸時代後期の学者、飯沼慾斎の『草木図説』で、その後、植物学者の牧野富太郎博士が分類時にこれに倣っています。
まとめ
「タチイヌノフグリ」は、見落としやすいごく小さい花です。
花言葉を知っていれば、存在に気付く事が出来るでしょう。
風景に色を増やしてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。