「セントウソウ(仙洞草)」はセリ科「セントウソウ」属の多年草です。
日本固有種で北海道から九州の山野に生育します。
草丈は大きくても30cmに満たない小さい種です。
3月から5月にかけて、花弁5枚の白い花を咲かせます。
「セントウソウ(仙洞草)」の花言葉
「繊細な美しさ」といいます。
「セントウソウ」の花は5枚の花弁が癒着する事なくはっきり分かれ、やや内側に曲がって立体感があり、雄しべの葯はよく伸びています。
そして葉は、シュンギクを思わせる切れ込みが多い形です。
非常に線が多いシルエットで、この花言葉を容易に想像出来ます。
線の細い印象のある美しい友人に向きます。
また、性格が細やかで、指先まで行き届いた手入れをしている人にも合うでしょう。
細かい工程を経て作り上げられたチョコレートの売り場ディスプレイや、シルク製品の商品イメージに向きます。
最近生活が大雑把で感性が鈍っていると感じた時、山へ登り「セントウソウ」を見つけるのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、飾り気がなく繊細さが感じられない美人です。
実際の性格がどのようであるにせよ、そういうスタイルである以上、繊細と呼ばれたくはないでしょう。
ある程度親しくなり、気心が知れた後に、あなたがやはり相手を繊細だと思うなら合います。
「セントウソウ(仙洞草)」の豆知識
「セントウソウ」の名前は、由来不明との説もありますが、「仙人が住む洞窟のような場所に生える事が由来」とも言われています。
もっとも、「セントウソウ」は確かに山の日当たりの良くない場所に生えますが、全く光のない洞窟の中で生える事は出来ません。
「仙人が洞窟に住む」と言われると何となく納得するのですが、どの仙人がどこの洞窟に住むのか、と考えると案外具体的なものは浮かびません。
日本人が思い浮かばないのは無理もない話で、仙人が洞窟に住むイメージは、道教の「洞天福地」から来ています。
山深い場所に、永遠の命を手に入れた仙人達が安楽に住む聖地が存在し、それが神仙の住む洞窟の地「洞天」と、仙人が修行する「福地」を合わせた「洞天福地」であるという考えです。
つまり道教的な理想郷なのですが、それぞれの洞窟も統治する仙人別にランクがあります。
トップ10の下に更に細々分かれており、現世の世知辛さは結構引き継がれています。
まとめ
「セントウソウ」は可愛らしい花ですが、小さく見過ごしてしまいがちです。
花言葉を知っていれば、それに気付き足を止められるでしょう。
風景の解像度を増してくれる、花言葉を是非心に留め置いて下さい。