「センダングサ(栴檀草)」はキク科センダングサ属の一年草です。
名前は薬用植物であるセンダン(栴檀)の木と似た葉を付けることから来ています。
しかし日常的には「ひっつき虫」と呼ばれることの方が圧倒的に多いでしょう。
種は分布域を広げるために動物や衣服にひっつくという性質を持ち、また先端がいくつかに分かれた黒いトゲのような形をしています。
加えて茎の先端で動物や人間が通りがかるのを待つ様はまるで小さなウニのよう。
日本はもちろん世界においても普通に見られる雑草であり、見たことがある、ひっつかれたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
花は黄色で、雌花と両性花の2種類が存在します。
雌花は舌状花(ぜつじょうか)と呼ばれるタイプで、はっきりと舌のような花びらが確認できる一方、両性花は管状花(かんじょうか)と呼ばれる管のような形のもので、こちらには花びらはありません。
開花期は9~10月です。
「センダングサ(栴檀草)」の花言葉
「センダングサ(栴檀草)」の花言葉は「不器用」「忍耐」です。
どんなに種を払い落とされても何度もひっつき、またどこででも増えるという様が不器用で辛抱強い求愛をイメージさせたのでしょう。
典型的な雑草であるということもあり人に贈るということはまず無いと思われますが、何を利用してでも繁栄しようというそのガツガツした様は生物としての強さを感じさせます。
「センダングサ(栴檀草)」の豆知識
「センダングサ(栴檀草)」にはいくつかの近縁種がありますが、その多くが分布域を世界的なものとすることに成功しています。
日本においてはコセンダングサやコシロノセンダングサ、コバノセンダングサ、アワユキセンダングサ、アメリカセンダングサなどといった仲間を見ることができますが、分布域や適した生育環境の重なりからしばしば仲間同士で競争となり、「センダングサ(栴檀草)」が負けてしまうという光景が見られることも。
余談ですが仲間のコセンダングサは中国では薬用、台湾などでは食用となっているそうです。
またネイティブアメリカンはアメリカセンダングサを薬として使っていました。
まとめ
「センダングサ(栴檀草)」はひっつき虫の一種です。
その黒いトゲのような形をした種を見たことがある方は多いのではないでしょうか。
花は黄色で、それぞれ形が少し異なる雌花と両性花の2種類が存在します。
花言葉は「不器用」「忍耐」。
人に贈るということはまず無いでしょうが、その生命力には目を見張るものがあります。