小さな実が可愛い「ズミ(コナシ)」は、バラ科リンゴ属の落葉樹です。
海外では朝鮮半島、日本では北海道から九州にかけて分布し、山野の日当たりの良い場所で自生が見られる他、庭木や盆栽の利用もあります。
4月から6月が花期で、ピンクの蕾から白い花が咲きます。
果実は10月から9月に出来、色は赤か黄色です。
今回は、「ズミ」の花言葉について解説します。
「ズミ(コナシ)」の花言葉
「追憶」といいます。
「ズミ」の学名の1つに、「マルス・シーボルディ」がありますが、「シーボルディ」は、博物学者フィリップ・シーボルトの事です。
彼が日本からヨーロッパに紹介した品種に付く事がある名前です。
シーボルトは日本を気に入り、日本人を妻としましたが、江戸幕府にスパイ疑惑をかけられ国外追放されました。
帰国後も日本と残した妻への思いは忘れられなかったといいます。
そんなところから付いた、花言葉です。
古くからの友人に再会する時に向いています。
バックアップによるデータ保護が売りのオンラインストレージサービスのサイトイメージにも良いでしょう。
自宅で育て、過去に思いを馳せるのにも向きます。
この花言葉が適さないのは、最近付き合い始めたり、付き合いがあっても非常に浅い、さしたる思い出がない相手です。
「何の事だろう」と、戸惑わせるだけです。
「ズミ(コナシ)」の豆知識
「ズミ」の別名は「コナシ」ですが、これは「小さい梨」を意味します。
確かに黄色く熟す「ズミ」は梨を連想させます。
「ズミ」には赤い実の個体もありますが、こちらが由来で「コリンゴ」の名もあります。
「ズミ」というのは耳慣れない響きですが、「酢実」または「染み」が語源と言われています。
「酢実」の方は、果実の味から来た名前です。
実際、リンゴの風味はあるものの酸味が強く、渋みもあり、生食には向きません。
霜が降りる頃には甘味が出るため、生食や、ジャムや果実酒としても利用はできます。
「染み」の方は、染色材料として「ズミ」が使われた事が由来です。
樹皮を煮出すと、黄色の染料が取れるのです。
これ以外の用途としては、木材としての利用があり、堅いため道具の柄や櫛などの材料になります。
他にリンゴの台木としても使えるのですが、最近は利用されなくなりました。
まとめ
「ズミ」は花も実も可愛らしい木です。
花言葉を知っていれば、より趣深く楽しむ事が出来るでしょう。
植物を多面的に見せてくれる花言葉を、是非参考にして下さい。