柔らかな清涼感の「スペアミント(オランダハッカ)」は、シソ科ハッカ属の多年草で、「ミント」の主要品種の1つです。
地中海沿岸原産で、ヨーロッパやアメリカで主に栽培されています。
花はシソ科の特徴があり、形は唇型、花色は白から淡紫で、真っ直ぐな花穂に並んで咲きます。
花期は6月から8月です。
今回は、「スペアミント」の花言葉について解説します。
「スペアミント(オランダハッカ)」の花言葉
「美徳」「温かい心」「爽快感」といいます。
神話、薬効、香りと、由来は違いますが良い言葉が揃っており、悪い意味もないため好ましい相手への贈り物や、挨拶に向きます。
「美徳」
花言葉の由来は、古代ギリシャ神話にあります。
昔、美しい妖精「メンテー」に、冥府の王「ハーデス」が恋しました。
彼女は冥府に連れ去られそうになりましたが、これに気付いたハデスの妻である女神「ペルセポネー」が、メンテーの姿を草にして、不義の関係にならないよう守りました。
この草が「ミント」の始まり、というもので、花言葉の由来にもなっています。
美徳は時代や立場で様々なものです。
他の時代や立場の人を「美徳に欠ける」と判断する際は、最大限慎重であるべきでしょう。
美徳を備えていると思う人へ、讃え贈るのに向く花言葉です。
「温かい心」
「スペアミント」がハーブとして利用され、人々を癒した事から付いた花言葉です。
入浴剤として利用出来る事も、イメージに合います。
「温厚」「情の温かさ」「思いやり」といった花言葉も付いています。
心の温かさは、憐れみのや慈悲の気持ちだけで成り立つものではありません。
強すぎる気持ちは、姿勢を崩し、安定しないものです。
あなたが「心が温かい」と思う人は、それを手頃に維持出来るだけの心の強さと理性を持っているのです。
心が温かい人に贈ったり、家族が温かい心になるよう鉢植えで育てるのも良いでしょう。
この花言葉が合わないのは、お節介が過ぎる人です。
温かい心には、人の心を即断しない余裕と知性が不可欠です。
「爽快感」
「スペアミント」の爽快な香りから付いた花言葉です。
「スペアミント」と対で語られる「ペパーミント」と比べると、「スペアミント」の爽快感は柔らかです。
これは、香気成分の違いに現れており、ペパーミントは「l―メントール」、「スペアミント」は「l―カルボン」です。
日本の歯磨き粉やガムに多く使われるのは、ペパーミントの方です。
日本のミントである「ニホンハッカ」も、ペパーミントに近い風味です。
一方「スペアミント」は、ヨーロッパやアメリカの主流で、英国のラム肉料理の定番ソースにも使われます。
人が誰かを爽快と感じるのは、「後を引かないさっぱりした性格」でしょう。
一方、それだけでも冷たいように感じてしまうのが人情というもの。
爽快感の中に、時折気遣いを見せるというのが、手頃な配分です。
スポーツ選手など、爽やかなイメージのある人へ贈り応援するのに向きます。
生の葉を贈るのは困難ですが、ハッカ油としてファンレターに香り付けするという使い方はあります。
「スペアミント」の豆知識
「スペアミント」は別名を「オランダハッカ」といいます。
その名の通り、江戸時代にオランダ経由でもたらされました。
他に「ちりめんハッカ」「緑ハッカ」という呼び方もあります。
「スペアミント」の名は、花や尖った葉の形から「槍(スピア)」に喩えたものです。
まとめ
「スペアミント」は日本ではやや馴染みの薄いミントです。
花言葉を知れば、味わってみたくなるでしょう。
味覚の興味も広げてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。