「クルマユリ(車百合)」はユリ科ユリ属の多年草です。
海外では中国、朝鮮半島、極東ロシア、国内では北海道から本州の高山帯と亜高山帯の高原に生育します。
花は直径6cmほど、赤褐色で斑点のある花弁(花被片)が6枚つき、花期は7月から8月です。
今回は、「クルマユリ」の花言葉について解説します。
「クルマユリ(車百合)」の花言葉
「純潔」「多才な人」「沈黙」「陽気」といいます。
方向性の違う花言葉が揃い、特別悪い意味も無いため、贈る時は相手に合わせて使い分けるのに向きます。
「純潔」
白いユリは「聖母マリア」を象徴するものですが、ユリ全体には古代ギリシャ神話の女神「ヘラ」のイメージが付いています。
ある時、夫である主神「ゼウス」は、人間との間に出来た「アルケイデス(後のヘラクレス)」に、不死の力を与えようと、寝ているヘラの乳を吸わせました。
ところが、吸い付く強さにヘラが気づき、振りほどいたところ、こぼれた乳が空に天の川を作り、地上にはユリを生んだというものです。
「純潔」は、ヘラが結婚を司るところから付いた花言葉です。
そのままの意味では贈りにくいですが、純粋で潔癖な人へ贈るなら向きます。
「多才な人」
「クルマユリ」の名は、葉が茎をぐるりと囲むように生え、上からは車輪のスポークのように見える事から付いたものです。
車輪は機械装置になくてはならないものです。
自動車のタイヤだけでなく、歯車も滑車も発電のタービンも車と考えれば、その用途の多さに気付くでしょう。
そんな無数に用途のある車のイメージから付いた花言葉です。
器用貧乏という言葉がありますが、平均程度の能力を複数持っているとしたら、それで充分な強みになります。
相手の不得意分野で勝負するだけで圧倒出来る理屈です。
才能ある人に育って欲しいという願いをこめ、子供のために植えるのも良いでしょう。
「沈黙」
「クルマユリ」の花が俯き、押し黙っているように見える様子から付いた花言葉です。
よく喋り明るい方が優れているという価値観もありますが、沈黙を保てる事は、信頼に直結します。
場面により、求められる事は違うのです。
物静かな人へ、好意と共に贈るのに向きます。
「陽気」
「クルマユリ」のオレンジの明るい色から付いた花言葉です。
所構わず騒ぐ人は迷惑なだけですが、考えが前向きで、心の中が常に陽気な人は誰にでも好かれます。
ついふさぎこみがちな時、山へ「クルマユリ」を見に行くのも良いでしょう。
まとめ
「クルマユリ」は明るく美しい花です。
花言葉を知り、興味を深めれば、その葉の特徴的な付き方にも気づけるでしょう。
花との距離を近づけてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。