「クサギ」という名前を聞いたことがありますか。
クサギリ、クサギナと呼ばれることもある、中国南部のシソ科クサギ属の落葉小高木です。
漢字で「臭木」と書くほど香りに特徴がある植物です。
今回はそんな「クサギ」の花言葉について詳しく見ていきましょう。
「クサギ」の花言葉「運命」
「クサギ」の花言葉は「運命」です。
どちらかというと大人しめなこの花になぜこの花言葉が付いたのか、その秘密はセイロン島(現在のスリランカ)で「幸運を運ぶ木」「不運を運ぶ木」とされていたことに由来します。
日本にも「禍福は糾える縄の如し」ということわざがありますが、セイロン島でも幸運と不運は同じ木から与えられるものと考えられていたのですね。
「クサギ」の花言葉「治療」
クサギは生薬の臭梧桐(しゅうごとう)としても活用されています。
薬効は血圧降下、鎮痛、下痢止め、リウマチ、皮膚病、腫れ物と八面六臂の活躍ぶり。
そんな「クサギ」に「薬効」という花言葉が付けられたのは至極当然のことと言えます。
「クサギ」の花を見かけた時には、この控えめな花がたくさんの人を救ってきた歴史を思い出していただければと思います。
「クサギ」の香りについて
「クサギ」と名付けられるくらいだからさぞ匂いがきつい植物だと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際は、「クサギ」の花は優しいユリやジャスミンに似た芳香を放ちます。
名前の基になったのは葉を傷つけた時、食べられないようにと木が虫を遠ざけるために放つ強い香りのせい。
ですが決して嫌な臭いではなく、少しケミカルでピーナツバターにも似た芳香です。
「クサギ」の豆知識
「クサギ」の花は控えめな白色ですが、実は星型の赤く目立つガクに金属光にも似た光を放つ青色で、その独特のカラーリングは山野でとても目を引きます。
この青い実は草木染で「青色に染めることができるのは藍とクサギだけ」とも言われるほど貴重な染料として、今でも珍重されています。
まとめ
「クサギ」はパイオニアプランツとしても知られています。
荒れた地で、乾燥や栄養不足に耐えながら成長し、他の樹木が育つための基礎を作る丈夫な植物なのです。
「臭い」と言われながらずっと人の役に立ってきた「クサギ」の樹、もし見かけたら、その独特の香りや効能を思い出してみてくださいね。